ダイヤモンド・イン・パラダイス

2012年11月17日 土曜日

ピアース・ブロスナン主演の2004年の映画「ダイヤモンド・イン・パラダイス(AFTER THE SUNSET)」。

泥棒家業を引退したけれど、やっぱり泥棒したくなるピアース・ブロスナンが、長年彼の事を追っているFBI捜査官もやって来て、地元の権力者も絡んで来てのダイヤ泥棒の話になって行く。

始めは豪快な強盗を見せるけれど、それ以降は泥棒したい気持ちもあるけれど妻が気乗りせず、どうしようかなという所に、一人でやって来たFBI捜査官とグダグダしたやり取りで引っ張り、退屈な展開。泥棒への伏線と言うよりは、泥棒夫婦のリゾート地での休暇ばかりでおもしろくない。やっとの泥棒も全然大した事無いし、そこまでが遅過ぎ、退屈し過ぎなので引っ張りにもならないし、ダイヤの泥棒場面も盛り上がりにもならない。全体的に展開が緩過ぎて、泥棒のサスペンスも、恋愛も散漫。

一つ思うのは、何でピアース・ブロスナンってジェームス・ボンドを辞めた後にわざわざジェームス・ボンド的な役の映画を選んだのだろう?初っ端から無線で自動車を操縦したり、敵対する相手と顔を会わせスカした会話でやり取りし、賢い男風のスパイ的出し抜きをしたりと、見飽きた様な役柄。それと金持ちで刺激に飢えていて、泥棒を楽しんでいるなんて、「トーマス・クラウン・アフェアー」と同じじゃあないか。ピアース・ブロスナンって「007」シリーズ以外では全然跳ねない。作品選びの下手さなのか、演技や役の幅の狭さなのか?

ちょっと笑ってしまったのは、「CSI:マイアミ」のホレイショの相棒の現場捜査官フランク・トリップでお馴染みレックス・リンが、これでもFBI捜査官の役で、チョイ役でほんの少し出ていた事。この映画と同じ監督ブレット・ラトナーラッシュアワー」でもFBI捜査官で出ていたし。

笑ってしまったのは字幕で「おキャン娘だ」と、随分前から死語の言葉を使い、何でこんな分かり難い言葉を使ったのだろうと疑問も。

監督のブレット・ラトナーって、ある程度派手なアクションとそれなりな物語で、常に平均点位の出来な、それなりな映画を撮る人だけれど、これはそれなりにもなっていない退屈な出来の映画。出て来る人物は全然引きが無いし、物語は盛り上がりに欠けるし、退屈さと伸びまくった展開でサスペンスでもないし、コメディ部分もつまらないし、恋愛部分も非常にしょもないし、だから何が見せたいのか分からない、つまらない映画。

☆★★★★

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