シャンハイ・ヌーン
2012年11月05日 月曜日ジャッキー・チェン主演の2000年の西部劇「シャンハイ・ヌーン(Shanghai Noon)」。
結婚が嫌で逃げ出した姫を奪還する為にアメリカに渡った近衛兵のジャッキー・チェンって、話の導入は「ラッシュアワー」ほとんど同じ。現代劇でも何かしらで中国からやって来ないと、功夫の達人というのは中国系アメリカ人でもあり得ないからか。こっちも清人とならず者という、どっちもマイノリティーバディモノだし。そして、バディムービーお決まりの「初めは揉めあって、最後は友情が芽生え、共に戦う」の展開。更に、ジャッキーは賢く、真面目で熱心に対して、相棒はふざけていて口が立つけれど、あんまり賢くないと、これまたお決まりな人物設定。そしてもちろん、終わりのNG集も。
ジャッキーのアクションは何時もの必死で避けて、必死で戦って、泣き顔のアクションで、まあ安心して楽しめる。銃撃戦はよっぽど工夫が無いと大しておもしろくないけれど、剣・槍・三節棍のアクションはやっぱり楽しい。ジャッキーの魅力は、周りの日用品を使ってのアクションだけれど。それにしっかりと、異国人が巻き起こすコメディをしているし。ジャッキーの役名がチョン・ウェンだけれど、ジョン・ウェインと似ているという一笑いの為の役名で、それだけの為に付けた事に笑ってしまった。あと、ジャッキーは辮髪的頭だけど、頭剃っていないのでただの三つ編み。辮髪振り回しての攻撃もあるけれど、これはリー・リンチェイの方が良いな。
オーウェン・ウィルソンって名前を見ると、何時もデカい髭面のオーソン・ウェルズを思い浮かべてしまう。
ルーシー・リューの役名がぺぺ姫だけれど、穂積だな。それに何でか分からないが、このルーシー・リューって、森三中の大島に見えてしまう。
それから題名は、ゲイリー・クーパーの名作西部劇「真昼の決闘」の原題「High Noon」のパロディ的命名なので、一切上海は出て来ない。一応ジャッキー・チェンが上海キッドとしてお尋ね者にはなるけれど、「ダジャレで良い題名考えた!」という所からの映画なのかな?
ジャッキー・チェンって、ハリウッド行ってからは平均点な映画ばっかり。楽しめるのだけど、かつての様な「うお~!!」ってワクワクするモンでも無く、ジャッキー・チェンにはどうしてもそのかつてのモノを期待してしまうんだよなぁ。西部劇でカンフーするんだったら、黄飛鴻が西部劇する「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲」の方がおもしろい。
☆☆☆★★