13日の金曜日

2012年07月17日 火曜日

ホラー映画の代名詞とも言えるシリーズになった第一作目の映画「13日の金曜日(Friday the 13th)」。

クリスタルレイクのキャンプ場で繰り広げられる殺戮という、良く知られたお話。
この映画がこれ以降の起点になっている部分はあるから当然と言えば当然なのだけれど、ホラーとしての演出や展開は非常に王道。犯人目線のカメラで、遠くからこっそり覗いていたり。ただ、近年のより恐怖を煽る演出や、早い、短い編集に慣れていると、これは結構もっちゃりしている。何かありそうだけれど特に何も無いという、カメラの動きや構図と音楽で見せるホラー映画常套のハッタリの脅かしも余り見られないし、もっと怪しさや恐怖を盛り上げて行く演出があっても良いんじゃないかと思えてしまう位、結構大人しめ。展開も、不安や恐怖を前面に押し出して来るのが中盤位からやっとで、それも盛り上げたのに別の静かな方に話を振り、せっかくの恐怖を沈めてしまうぶった切り感は強い。何か意外な方や、より恐怖を出す展開を見せる訳でも無いので、結構単調。母親登場後は、あれ程あっさり連続殺人を犯して来たのに、余りに弱過ぎる雑魚っぷりと、グダグダ感に笑ってしまう。
その割に、トム・サヴィーニが入っているので結構スプラッタで、エグ目。でも、それも少な目。
監督のショーン・S・カニンガムがこれ以降もB級、C級映画ばかりなのは、ヒット作のこれを見ていてもちょっと分かる気がする。

そして意外なのは、たまに映画豆知識、トリビア的に言われるけれど、この13日の金曜日シリーズ第一作では、あのアイスホッケーマスクを付けたジェイソンは一切出て来ない事。シリーズが下る毎に、どんどんキャラクター先行映画となり、ほぼファンタジー化して、マスコット的扱いになったジェイソンはいないので、ヘラヘラ笑って見る様なホラーではなく、純粋なサイコスリラー、サイコサスペンス。一作目がそんな映画なのに、続編以降がこの一作目の設定を引き継いではいるけれど、何故かジェイソン押しの全く違った種類の映画になって行ったのかが謎。異質な変化を見せた、特殊なシリーズ。

驚いたのはケヴィン・ベーコンが出ていた事。初期の若い時の出演だけれど、個性的な顔ですぐ分かる。ケヴィン・ベーコンって、個性の強い役か、悪役が多いけれど、「トレマーズ」とか「インビジブル」とかの何とも微妙だけれどおもしろい映画に出ていて、それって昔からだったのか。

有名過ぎるジェイソンを見ようと思ってもこれには存在しない、ホラー映画ではないサイコスリラー映画で、サイコスリラー映画にしては演出や脚本がいまいちで恐怖はほとんど無い。映画としてはどうも中途半端感は拭えず、「これが13日の金曜日だけでなく、これ以降のホラー映画の原点か…。」という所で見る映画かもしれない。

☆☆★★★

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