旅情

2012年07月14日 土曜日

キャサリン・ヘプバーン主演の映画「旅情(Summertime)」。

中年の独り身の女性がヴェネツィアへ旅行し、奥手なので男性を好きになっても良いのかしらで悩むお話。
前半は殆どヴェネツィアの観光案内映画。キャサリン・ヘプバーンがヴェネツィアへ初めてやって来、もちろん運河で移動し、周りの雰囲気抜群な歴史的な建物や狭い路地等を巡り、映し、観光案内をキッチリする。
ただ、おもしろいのはヴェネツィアの見せ方。普通ならお洒落な水の都として描くけれど、着く前から騒々しいと思う人もいると振り、実際もアジア的な人々がごった返す騒々しさを見せたりしている。警笛をけたたましく鳴らしながら消防船が通ったり、窓から運河にゴミを捨てたり、日常のヴェネツィアも見せる。
中盤からは奥手なキャサリン・ヘプバーンの恋愛劇。歳も行き、どうも一人が寂しいけれど何も無く、思い切れもしないモヤモヤとした感じが良い。まるで初心な少女の様な想い。ただ、このキャサリン・ヘプバーン、設定上は38歳らしいけれど、どう見ても40代中盤。実際彼女の年齢は48歳。年齢的に無理あるし、それを知ると50前でこの女性はどうなんだろうなぁ…と思ってしまう。しかもこの恋愛話、ロッサノ・ブラッツィが結婚している事を知られてからの言い訳が無茶苦茶で全然良い話でも無い。彼が上手い事言って、キャサリン・ヘプバーンを何とか物にしようとするけれど「いやいや、あんた結婚してるじゃん!」の突っ込みしか思わず、言い訳がましい身勝手な台詞ばかりで、ほとんどコメディ。始めは大人な恋愛かと思いきや、流石はイタリア男。すけこまし感たっぷり。

イタリアなのに、イタリア人がやたら英語喋れるのは何なのだろう?町の売り子の子供まで流暢な英語で話し、イタリアってそんなに英語が通じる印象は無いから、単にイギリス・アメリカ映画だからの便利さなのだろうか?

骨董屋での恋の落ち方のしょっぱい演出に笑ってしまった。キャサリン・ヘプバーンがサングラスを取ってロッサノ・ブラッツィを見たら、驚き止まり、音楽が「キラリン~!」と鳴り出したので、それまで静かに独りの女性を見せていたのに、急に安っぽい恋愛映画になって腰砕け。

キャサリン・ヘプバーンって、歳は行っているけれど中々綺麗な人なのに声が変。甲高い声だからか、下町のおばちゃん臭さが。

骨董店前でカメラで撮っている場面があり、店の隣に教会があるのだけれど、この教会見た事あるなと思ったら、映画「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」で図書館として出て来たサン・バルナバ教会だったのか。

女性目線だと、年齢が行った女性の旅行地での思い悩みの泣きそうな憂鬱と開放的な恋で成程なんだけれど、男性目線だと、旅行で浮かれ気分の中年女性を行けば行けるぞ!で結構下衆く、優男感にニタニタしてしまうコメディになってしまうのが痛い所。
まあ、ヴェネツィア案内としてもそれなりに良いのではないでしょうかな映画。

☆☆☆★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply