ユー・ガット・メール

2012年06月27日 水曜日

トム・ハンクスメグ・ライアン共演の映画「ユー・ガット・メール(You’ve Got Mail)」。

めぐり逢えたら」で、トム・ハンクスは「本当の付き合いは直接会って…。」と言っていたのに、直接会わずな恋愛劇、しかも相手は「めぐり逢えたら」と同じメグ・ライアン。
始まりの、メールの相手同士が、お互いがすぐ近くに住み、だけれどそれは知らず、The CranberriesのDreamsがかかる中、町をすれ違いながら歩いて行く所で、1990年代のお洒落な恋愛映画感一杯で心は一気に萎れ、すでに諦め加減。
更に、二人の偶然に出会い出し、関係が上手行くと思い始めたら、敵企業の相手と知り喧嘩になるけれど、メールでは本音を言い合える設定なんて、段々胸糞悪くなって来る。特に終盤の、仲悪かった二人が出会い、段々と上手く行き始め、メグ・ライアンも気になり出す所ら辺はゲロ吐きそう。

トム・ハンクスは少しふっくらしていて、物凄く普通なおっさん。全然冴えない感じなのに、お洒落な恋愛映画なんてそれ自体がコメディ。
メグ・ライアンはやっぱり、キーファー・サザーランドにしか見えないし、全然可愛くは見えない。目の周りが黒いので、寝不足なのか、何かの中毒患者の様に見えて来る。

吹き替えで見てしまったのだけれど、初めにメールが届き、それを読み上げるのだけれど、その声が井上和彦で何だろう?と思っていたら、トム・ハンクスの吹き替えが井上和彦だったのでずっこけてしまった。オリジナルの音声だと、それがトム・ハンクスの独特な声で、彼からのメールだとすぐ分かるけれど。
驚いたのはメグ・ライアンの吹き替えがこおろぎさとみだった。「おお、人をしている。しかもメグ・ライアン。」
ただ、吹き替えでラブコメ見たら、しょっぱいなぁ。だから英語音声にしたけれど。

この映画の一つの要素として、大手安売り書店と町の小さな書店の話があるけれど、アメリカでは21世紀になってインターネットと電子書籍という、より手軽で安い販売手法と媒体によって、大手にしろ小さな書店にしろ潰れて行っているのは非常に皮肉。何だかんだ言って、便利で安ければそれが主流になるのは当たり前か。
日本でも書店だけでなく、様々な業種で、小売店の所に大手がやって来たけれど、売上が良くなく撤退、小さな店も大手も無く、廃墟ばかりなんて事は良くあるし。
しかし、割引して本を売る店がある一方専門店もあるし、書店自体どちらも雰囲気は良いし、この時点では消費者にとっては良い環境だと、特に日本だと憧れる部分。

メグ・ライアンのラブコメを幾つか見たけれど、トコトン駄目だった。これも。
アメリカって広大なはずなのに、商売敵同士が近くに住んでいる時点で都合が良いのに、メールの相手がその相手ですぐ近くにいるって、もう本当に話を回す為だけの仕掛けでしかない。これが高校生とかだったら真実味はまだあるのだろうけれど。結局中年のおっさんとおばはんの浮気メールのやり取りで、何に関心向ければ良いのだろうか?
それに、人物達は話の展開の為に都合良く出会い、都合良く別れ、都合良く終わって行くだけにしか思えない便利さ。笑える要素があればまだましだけれど、それも無し。
「ふ~ん…。」とも思わず、早送り。

☆★★★★

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