さよならをもう一度

2012年06月25日 月曜日

イングリッド・バーグマンイヴ・モンタンアンソニー・パーキンス共演の映画「さよならをもう一度(Goodbye Again)」。

まったりと付き合う中年のイングリッド・バーグマンとイヴ・モンタン。イングリッド・バーグマンに惚れた若者アンソニー・パーキンスの、三角関係なのかどうなのかな恋愛劇。
イングリッド・バーグマンは始めはアンソニー・パーキンスは可愛らしい男の子位でそれ程気にはしないけれど、段々と若い子にモテるのも満更でもなくなり始め、痛い所を突かれ迷い始める。
仕事が出来、モテもし、ダンディで、好きだけれどこっちを振り向いているのかどうか分からない長年の相手と、金持ちで愉快で、熱烈的に積極的な若者二人に挟まれる、少し倦怠を感じる中年女性の話なんて、どんだけ気持ち良いだけの設定。女性ならおもしろく見れるんだろうけれど…。男性陣は作り物っぽさ、脚本通りに動いている感じが出過ぎ。
展開は非常にまったり、別に盛り上がる事も無く進み、前半は良いけれど、中盤からはただ攻めるアンソニー・パーキンスと、どうも乗り切れないイングリッド・バーグマンとの関係が延々と続くだけで、何かが起こる訳でも無いので退屈して来る。大人な恋愛劇と言えば聞こえが良いけれど、映画としては退屈。1961年当時のパリの風俗や文化が見れてそこは興味を引くけれど。

イングリッド・バーグマンは46歳で、綺麗で、少々疲れている表情も上手い。ただ、人物が非常に受身でグジグジ悩むだけなので、全然魅力的でも無い。
イヴ・モンタンはダンディでスケベなおっさん。主役級かと思いきや、結構脇役。
アンソニー・パーキンスは25歳と言うけれど、あんまり20代には見えない。実際には29歳でそれなりの老け方。

この映画で一番おもしろかったのは、イングリッド・バーグマンが泣きながら自動車を運転し、目の前がぼやけてワイパーを動かすけれど、涙でぼやけていたという、ズコッとこけそうになるコント。何この馬鹿みたいな演出は…。

結局イングリッド・バーグマンが何故そんなにモテるのか分からないまま進み、誰もが身勝手で、最終的にグルリと360°回って同じ所へ着地して、「ふ~ん…。」としか思わない。だからどうしたな映画。

☆★★★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply