ミセス・ダウト

2012年03月09日 金曜日

自分がだらしなくて離婚してしまい、結果子供達には週一しか会えないので、じゃあ別人になれば良いという事で女装し、子供達の面倒見の家政婦として潜り込む映画「ミセス・ダウト(Mrs. Doubtfire)」。

女装した芸達者なおっさんとなれば、どうしても「トッツィー」と比べてしまうけれど、こちらはロビン・ウィリアムズが笑かそうとしまくるドタバタコメディなので、まあそれに乗れないとシラッと終わって行く感じ。これで1993年第66回アカデミーメイクアップ賞を取ったけれど、ロビン・ウィリアムズの歩き方はおっさん丸出しだし、仕草もおっさんなので、コメディアンとしてや声の変化は上手いけれど、役柄的にそんなに女性になり切る必要も無くそこまで女性を演じる訳でも無いので、演技的にはコメディのロビン・ウィリアムズなのでそんなでも無い。でも自我が強過ぎて仕事が無い役者というのは「トッツィー」のダスティン・ホフマンと同じで、自分のやり方で奔放にやって結局上手く行くのも同じ。「トッツィー」の場合は主人公が役者だったから女装も自ら、女性の演技も分かるし、基本的に周りの人は見ず知らずだから成り立っていたけれど、このロビン・ウィリアムズは声優な上に、おばあさんのメイクは友人が特殊メイク専門家という都合の良さだし、黙って潜り込むのは長年連れ添った妻と自分を慕う子供達の所で気付かれないなんてやっぱり無茶し過ぎ。
これのロビン・ウィリアムズもそんな感じだけれど、やたらとはしゃぎまくり、突飛なコメディアンを全面に主張するおっさんコメディアンって、見ていると大人としてヤバい人、キワキワなので見ていると変な哀しさが出来て素直に笑えない。
この中で一番の下品で笑えないコメディはサリー・フィールドピアース・ブロスナンの恋愛劇。これはロビン・ウィリアムズの方が良いと言う為の話だけれど、妙にグロい。
あと、一番下のが日本でも人気な感じのきっちり演技らしい演技をする子役なので見ていても可愛らしくなく、イライラする。

まあ予想を何ら裏切らないベタなファミリー映画で、地上波で9時位からぶった切りに編集されたので見ても何ら問題無い感じ。むしろ、吹き替え版の山ちゃんこと山寺宏一の芸達者っぷりを見るべき映画かもしれない。

☆☆★★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply