黒いオルフェ

2012年02月29日 水曜日

1959年の第32回アカデミー外国語映画賞を受賞した映画「黒いオルフェ(Orfeu Negro)」。

終始何のこっちゃな映画。
そんなに結婚に乗り気じゃなかった結婚したてのモテモテ男が、新たな女性に惚れて両想い。この主人公オルフェは腰の軽い事この上なしなのに、純情で一途な青年風に描かれ、そこにやたらと音楽や踊りが入って来て間延びしまくりな展開で、その時点で何だろうな感は強いのだけれど、その女性が謎の人物に何故か命を狙われていると言う話が出て来て更に何のこっちゃ。最後まで彼女は誰に、何故命を狙われるのかが分からず、しかも何で急にここにやって来たかさえも知るすべ無しで、この状況を作る為だけの都合の良い存在と言うだけで、説明なんて手抜きで省いたって構わない感ばかり。ギリシャ神話のオルペウスとエウリュディケの話が基になっているらしく、それ知っていると少しは分かるのかもしれないけれど、それを知っていて当たり前で話が進み、知らないと意味不明で、安く、しょっぱい話でしかない。そして終盤は、悲劇が基になっているので悲劇なんです感を出す為だけの、まあグダグダした展開。
話はしょっぱいし、出ている役者も演技は下手くそ、話置いてけ堀で挿入され長くて飽きて来るカーニバルや歌や踊りは、悲劇を見せたいのか、カーニバルの様子を見せたいのか中途半端で浮きまくり。正直なんでこんな映画がアカデミー外国語映画賞を取ったのかさっぱりわかない。
分類別けした時に「真実の愛」とか「悲劇」と分かり易く分類出来るモノって、まあしょっぱい、退屈、つまらないのだけれど、まさにそんな典型的な例がこの映画。

☆★★★★

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