名探偵ポワロ オリエント急行の殺人

2012年02月10日 金曜日

昨日の「名探偵ポワロ ハロウィーン・パーティー」に続いて、「名探偵ポワロ オリエント急行の殺人(Murder on the Orient Express)」。

以前映画「オリエント急行殺人事件」を見た事があったけれど、まずエルキュール・ポワロがデヴィッド・スーシェでない上に、ポワロが下品な感じがし、しかも話的におもしろくなかったの覚えている。
しかし、もはやこちらが本家なデヴィッド・スーシェの「オリエント急行」は、やはりおもしろい。
当然、デヴィッド・スーシェのポワロは良く、きっちりした性格に、今回は何時も以上に正義と真実に対して切れるけれど、葛藤も見せ、より濃いポワロになっている。
話的にも、散りばめられた手掛かりと人物がポワロの下にきっちりはまって行く様は非常に爽快。きっちりと映像で見せ、推理・探偵小説の映像化はこれだと。
ただ、話は陰惨で、何も救われず、それに合わせてか、ポワロも何時もの笑顔は少な目で、渋さを押し出す苦渋の表情が多い。そのせいもあり、何時もよりハードボイルドなカッコ良さが出ていた。
そして、まるで最終回の様な決意と涙で、寂しさが後を引く。もちろん、雪で動きの取れない密室な列車や、因縁が見えて来る人間関係等々の原作の上手さもあるのだけれど、落ち着いた見せる演出と、苦悶の表情のデヴィッド・スーシェの演技が混じり合い、この回は非常に良い出来。

今回このポワロ連続放送に気付いたのが後半の二作目からだったので、「三幕の殺人」と「複数の時計」を見れなかった。久々にポワロブームが来たので、第一作から続けて見たいモノである。再放送しないかなぁ…。

☆☆☆☆☆

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