タイムライン

2011年06月09日 木曜日

映画「タイムライン」を見た。

良く言えば「手堅くまとまった映画」。悪く言えば「ベタな展開で予想を裏切らない映画」。
初めから過去へ行けるというネタ振りから始まり、その時代背景を手短に説明し、物語がどうなるのかも分かる程きっちりとネタ振りが入り、で、その想像通りの展開で終わる。そして、登場人物が安易に死んで行くというハリウッド的展開が多く、何の為の人物なのか、数人だけが前に出て来て後の人の印象が流れて弱すぎる。それに、「偶然助けた女性が重要人物のお姫様」って、流石に都合の良すぎ。それに、600年前の中英語の頃の人々と現代のアメリカン・イングリッシュの人がスラスラと会話しているのも映画の都合で、大分無理があるよなぁ。

全体的に安易な感じがするが、戦闘場面は泥臭くも派手でなかなか良く見せている。それでも日本の時代劇並みにあっさりやられ、いかにも時代劇なのだが。
後しっかりしているのは、タイムトラベルがSFしている所。ワームホールを活用した転送装置とか、機械だからこそ壊れて戻れるのかどうかや、人体への影響も出て来て、そこら辺は原作のマイケル・クライトンがハードSF志向だからか。日本のこの手のタイムトラベルモノだと、大抵ファンタジーで乗り切ろうとしてどっちらけになってしまうけれど…。

正直な所、中世の戦闘映画としてはまあまあだけれども、時間移動モノの映画として安易な展開でいまいち。見終わって全くめでたし、めでたしじゃあないだろう…。原作では、もっと人物の掘り下げや言葉の問題、SF的部分を楽しむ事が出来るのだろうか?

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