スタートレック ヴォイジャー見終わる

2009年06月10日 水曜日

最近、制作時系列順では一番初めのTVドラマのリメイクである、制作時系列順で最新映画の「スター・トレック」が公開されたが、わたしは、作品内時系列では最後のTVシリーズ「スタートレック ヴォイジャー」を見終わった。

元々は、本の整理に困り、ビデオテープの入った箱を空けるためビデオテープを捨てようかと思ったがそれなら見てからという事で「ヴォイジャー」を見続けた訳だけれど、一日一話でも、全7シーズン、172話だから、やはり見終わるまで半年もかかった。
しかし、ほとんど内容覚えていないものだなぁ。
初回や、ケイゾンがいた事や、急にケスがいなくなる事、セブン・オブ・ナインがやって来る事位は覚えていたけれど、そのセブンがどうやってクルーの一員になったかなどさっぱり忘れていた。
だからTVで放映していた時とまでいかないが、新鮮さを持って楽しめた。
だがしかし、やっぱり「ヴォイジャー」は物凄い「惜しい」感がある。
一番の設定「デルタ宇宙域から地球に帰る」というキツイ縛りがあるので、各宙域を通り過ぎるだけで、何かがあっても補足が無い、馴染みの人々が出難いという事があるので、大河ドラマとしては引きが弱い。
ヴォイジャーより遅れた技術力なのにいつも先回りして現れていた、序盤のケイゾンは何だかクリンゴンの亜種版みたいだったり、回を重ねる毎に本当に小さくなっていったヒロージェンは、プレデターの亜種版みたいだったりで、結局どこにでも出現させられるボーグを「THE NEXT GENERATION」から連れて来て、ジェインウェイン、セブン、ボーグクイーンの三角関係で、ヴォイジャー対いつもの外敵になっていたからなぁ。
話も、セブンの登場以後の中盤から、特に最終シーズンが盛り上がるのはちょっと遅かったかも。
家族的なヴォイジャーという意図はあるんだろうけれど、特に敵からの攻撃も無い、ヴォイジャーでの日常の揉め事だけの回が最後の方で多くなり、もう少し早くそれを見たかったのだと。
人間関係も、艦長とトゥボック、艦長とチャコティの会話は良くあったが、トゥボックとチャコティになるとあまり見られなかったりと、人によって関係性がまばら。
特にセブンが入ってからは、多分制作陣もセブンがお気に入りだったのか、今までのレギュラー陣の影が薄くなっていたような…。
特にキムとニーリックスが。
キムは初めは「新人士官の成長譚」を担い話の主役になっていたが、段々と「恋愛ではいつもかませ犬のパリスの親友」的脇役みたいな感じになっていたし、ニーリックスはケスがいなくなってからは、自分のヴォイジャーでの立場の曖昧さをネタにした回もあった程微妙で、せっかくナオミ・ワイルドマンというヴォイジャーでのほのぼの担当との関係が出来たと思ったら、ナオミもセブンの方行くしで肩身が狭い感じがしていて、そして結局突然船降りるしで何だがかわいそうな役回りだったかも。
最後の方は結構グダグダっとした感じで、今まで独断暴走の艦長が急に連邦士官らしくなったり、ドクターは今までの関係を忘れたかの様に突っ走るし、ほとんど笑わなかったセブンがチャコティのにやにやがうつったかのように笑うし、急に方向転換を図った感じだった。
特に最終話は見たはずで一番印象に残るはずなのに、あんまり覚えていないグダっとした、投げっぱなし感。

何だか悪い所が目につくけれど、楽しかったのは間違いない。
だけど、本当に「ヴォイジャー」は惜しいのだよなぁ。
「TNG」やって、「DS9」やってからの「ヴォイジャー」だから、どうしても違う所に行く事になってしまうのだけれど、それがもう一つ乗り込めなかった所なのかなぁと。

それにしてもこのスタートレックシリーズだけじゃなくて、多くのSF連続TVドラマを今もやっているとはさすがアメリカ映像業界。
「ヴォイジャー」でもホロデッキで昔のSFTVドラマのパロディ的「キャプテンプロトン」を、ちゃんと白黒でお遊びでやれるのは強いよなぁ。

そして、過去のわたしに感謝。
何でTV放映をビデオに撮り続けていたのか、十年位経ってやっと意味を成したな。
じゃあ次は「ディープ・スペース・ナイン」の一気見をしようかな。

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