眠狂四郎 無頼剣
2011年02月28日 月曜日「眠狂四郎 無頼剣」を見た。
市川雷蔵の眠狂四郎は初めて見たが、もうかっこ良すぎ。ニヒルで渋く、これはヒットしたのも頷ける。市川雷蔵の敵役、天知茂も渋い男前っぷりを発揮して、市川雷蔵を食ってしまっているのじゃあないかと、どちらが主役か分からない位。市川雷蔵は台詞回しが時代劇口調、声を抑えて低めに喋るから、何だか声がおじいちゃんっぽく聞こえて、雰囲気とズレを感じてしまったのだけど。
話は、初めに人物関係をガッと台詞で説明するので良く分からないまま見ていたが、途中から大塩平八郎関係の復讐劇だと何となく分かった位で、何で眠狂四郎が大塩の息子に似ている必要があるのかとか、シリーズモノなので眠狂四郎って何者なのか良く分からず、結構置いてけ堀。
また、市川雷蔵主演、天知茂出演でそれだけで「おー!!」とまず興味の行く所だけど、藤村志保が若い時はこんな感じで綺麗だったのかとか、話している言葉が明治以後の翻訳語じゃあないのと思える言葉が出てきたりと、今見ると違う所が気になってしまう。
昔の時代劇はやっぱり、陰影、画面の構図が良いな。スコープ・サイズだからか、画の切り方、人物配置にワクワクする。編集もぶつ切りな所もあったけれど、早く割ったり、印象的な場面挟んだりと、むしろ現在のTVドラマが古く、もっちゃりと感じられる程。
最近の時代劇は、エンターテイメント性先行じゃあなく、いかにも時代劇やってますよ感を感じてしまうので見る気が起こらないのだけれど、時代劇映画の円熟期の作品はおもしろいし、もっと見てみたいと感じる。