メン・イン・ブラック
2022年07月22日 金曜日バリー・ソネンフェルド監督、トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミス共演の1997年のアメリカ映画「メン・イン・ブラック(Men in Black)」
ローウェル・カニンガムのアメコミ「The Men in Black」が原作。
シリーズ一作目。
ニューヨーク市警察の刑事ジェームズ・エドワーズが犯人を追っていると犯人は超人的な能力で逃げ回り、ビルの屋上から飛び降りて死んでしまった。
事件の聴取を受けているジェームズ・エドワーズに黒いスーツを着た男がやって来て、死んだ犯人の事件を二人で操作する事となった。
二人で調査を始めたが、黒いスーツの男は情報が手に入ると謎の装置を使ってジェームズ・エドワーズの記憶を消してしまった。
何が何なのか分からないジェームズ・エドワーズに男は名刺を出し、明日ここに来いと言って去って行った。
翌日ジェームズ・エドワーズはその場所に行くと軍人達と採用試験を受ける事になり、訳が分からないまま合格となった。
そのKと呼ばれる男が属しているのはどの政府機関にも属さないMIBという秘密組織で、MIBは地球に亡命して来て地球人の中で暮らしている宇宙人達を秘密裏に管理しており、Kは新たなMIBのエージェントとしてジェームズ・エドワーズに働かないかと持ち掛けて来た。
ここ最近はアメコミ原作の映画を続けて見ているけれど、これはAmazon プライムビデオで配信が終わりそうだったので過去に何度かテレビの地上波の放送で見た事があったけれど改めて見てみたら今見てもおもしろかった。
メン・イン・ブラックというアメリカの都市伝説・陰謀論をコメディとアクションで見せながら、ベテランエージェントのKに付き添って新人のJが本当の世界や仕組みを知って成長して行くバディムービーとしてもちゃんとおもしろくなっているし、犯人を追って行く推理部分もあるし、分かり易く悪い宇宙生物と戦うという展開も楽しいし、SF的なガジェットも楽しいしで良く出来ている。
監督のバリー・ソネンフェルドはちょっと変わった設定でのコメディは上手いなぁと思う。
あちこちに個性の強い宇宙人達がいる中でもトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスの二人が抜群に際立っていて、この二人だからこそここまでおもしろくなったと思える主人公の二人。
ウィル・スミスはそれまでの役柄を更に発展させた様な感じではあったけれど、トミー・リー・ジョーンズはそれまでの仏頂面の強面役をあえて活かして強面でボケるという役が滅茶苦茶はまって、この映画から日本でも真顔でボケる人というテレビCMをずっとやる様になったしで、トミー・リー・ジョーンズが物凄く良いし印象に残りまくり。
これまでに何度か見た事があったけれど全然覚えていない事もあって、そこも結構楽しかった。
始まりはKの相棒でおじいさんのDがいたとは全く覚えておらず、このDが歳で引退し、それが最後にKが引退してJが引き継ぐ展開の伏線になっていたとは知らず、上手い事この一作でまとめていたのかと知る。
多分これって、初めはこの一作で完結させて終わるつもりだったのがこの映画の大ヒットで続編を作る事となり、せっかくこれで完結したKを続編で引っ張り戻す展開にしたのかと思った。
トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスが目立ってはいたけれど、バグに皮を着られた農夫のエドガー役のヴィンセント・ドノフリオも張り切って良い感じだった。
このヴィンセント・ドノフリオって、わたしは見た事は無いけれど「LAW & ORDER:犯罪心理捜査班」のレギュラーだったロバート・ゴーレン役の人なのか。
見た目が全然違う。
映画が始まった時の音楽がダニー・エルフマンっぽいなぁと思ったらオープニング・クレジットで音楽がダニー・エルフマンで出て来たのでやっぱり!となった。
ダニー・エルフマンの音楽のダニー・エルフマンっぽさって何なのだろう?
わたしはてっきりアメコミの「The Men in Black」ってマリブ・コミックスからの出版で、この映画もそのマリブ・コミックスの原作かと思っていたけれど、オープニング・クレジットでは「BASED ON THE MARVEL COMIC BY LOWELL CUNNINGHAM」と出て来て、実はマーベル映画だった事を知った。
元々アメコミの「The Men in Black」は1990年にエアセル・コミックスから出版され、1991年にマリブ・コミックスから「The Men in Black Book II 」が出版され、1994年にマリブがマーベル・コミックスに買収されてのこの映画だったみたい。
よくマイナーな「The Men in Black」を映画化したもんだと思って調べてみたら、元々この映画のプロデューサーのウォルター・F・パークスとローリー・マクドナルドが「The Men in Black」の映画化権を買って企画していたらしく、その後に「The Men in Black」がマーベルに行ったかららしい。
気になったのは映画のオープニング・クレジットでは「MARVEL COMICS」ではなく「MARVEL COMIC」だったのは何故?
この映画、設定や展開、ガジェットが良いし、何よりもトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスの二人が立ちまくりで、全ての事物が上手くかみ合っている感じで、終始ワクワク感が溢れて楽しく見れた。
☆☆☆☆★
関連:メン・イン・ブラック2
メン・イン・ブラック3
メン・イン・ブラック:インターナショナル