レクイエム

2013年12月15日 日曜日

ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の2004年のビデオ映画「レクイエム(Wake of Death)」。

密入国した女の子を勝手に家に連れて帰った妻が、その娘を追って来た親のマフィアによって殺されたので、彼らに復讐を始める。

ハードボイルド風を目指したアクション映画なのだけれど、ジャン=クロード・ヴァン・ダムは年を取って来たからなのか、全然アクションをしない。ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演なのだからアクションを期待するのに、銃をぶっ放すばかりで、アクション場面も別人のスタントだったり、本人のアクション場面だとジャン=クロード・ヴァン・ダムはあんまり動かないし。更に敵は、この手の安いビデオ映画になるとよくある、悪役は悪い奴という理由だけで行動や考えは支離滅裂、行き当たりばったりで自ら失敗や面倒を招き、目的を達成を危うくするのに意味も無く人を殺しまくるので、展開的にも白ける。
演出的には、短く繋ぎ、構図的にも色々工夫はして、なかなか雰囲気も出ていて、映像的には退屈もしないのだけれども、話が非常に直球、直線的なので、それも活きては来ない。やたらとスローモーションを多用するのはどうなんだ?それとアメリカ映画でよくある「悪役が日本人なら剣道や空手」「中国人なら太極拳で体や心を鍛える」なんて、2004年の映画でも古臭い。

この当時、ジャン=クロード・ヴァン・ダムは44歳だけれど、色黒いし、顔の皺深いし、脂ぎっているし、年齢以上に老けて見える。泣き、悩んだり、常に伏せがちな演技はするけれども、何時も以上のジャン=クロード・ヴァン・ダム以上の感じでも無し。

映画「ダブルチーム」の時のジャン=クロード・ヴァン・ダムの吹き替えは大塚芳忠だったけれど、こちらは同じ大塚でも大塚明夫。しかも、ジャン=クロード・ヴァン・ダムの雇い主の吹き替えは麦人で「新スタートレック」のライカーピカードの副長・艦長コンビだったので笑ってしまった。

ビデオ映画だから資金的に派手に出来ないというのもあるだろうけれど、大人し目で地味でまったり。その割に後先関係無く、見境無く人殺しをして、話も特に捻りも無く一本調子なので全然楽しくない。それに何と言ってもジャン=クロード・ヴァン・ダムのアクションは全然無いし、活躍もしないしで、非常に低空飛行、地面ギリギリを飛び続けている様な映画。

☆★★★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply