イレイザー

2013年12月02日 月曜日

チャック・ラッセル監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の1996年の映画「イレイザー(Eraser)」。

アーノルド・シュワルツェネッガーはFBIの証人保護プログラムを担当し、証人となる人が裁判で証言するまでの保護や、その後を全くの別人として生きられるように手配する。彼は軍事企業の陰謀を証言しようとするヴァネッサ・ウィリアムズの保護を担当する事になるが、当然彼女を狙う奴らが登場し、シュワルツェネッガー大暴れする事になる。

アーノルド・シュワルツェネッガーって、SFやファンタジー、そして初期の現代モノのアクション映画は有名だったり好きな人も多く、今でも色んな所で見かけるけれど、1990年以降の現代モノって全然冴えない映画ばかり。この映画もその代表作。証人保護プログラムを扱っているのに、シュワルツェネッガーがやってしまうと何か雑で、折角の証人保護プログラムという題材も導入だけのお座なりな扱いで、結局は銃撃ちまくりのシュワルツェネッガー・アクションでしかなくなるし。それでもガンガン攻める様な、息つく暇も無い様なアクションの連続なら良いのに、微妙にサスペンス風味を盛り込み、活劇としては中途半端になってしまっている。途中の動物園が緊急避難所で、ワニが敵を襲ったり、シュワルツェネッガーがワニを撃ち殺すとか何がしたかったのだろう?飛行機から落ちるパラシュートを追い駆けて飛び降りたり、最後の手持ちレールガンを撃ちまくる所位しか見せ場が無いのは痛いよなぁ。
そう言えば、レールガンは光速で弾を撃ち出すと言っていたのに、見た目だと普通の銃の弾の速度より遅い感じがしたのは…?

こんな映画なのにシュワルツェネッガー映画だけあってか、変に共演者が豪華。ヴァネッサ・ウィリアムズジェームズ・カーンジェームズ・コバーンジェームズ・クロムウェル等。ジェームズ・カーンは登場時点で「あっ、彼が悪い人だ。」と分かってしまう如何にもな脚本と演出。ジェームズ・コバーン、ジェームズ・クロムウェルは出て来るけれどほんの少しだけの出演で、ジェームズ・クロムウェルは序盤に登場して行き成り死んでしまうという、何でわざわざ彼を配役したのか分からない位の出演。この二人の、何かどうでもいい役で少しだけ出演して小銭稼いでいる感じの映画が多過ぎる印象って、モーガン・フリーマンサミュエル・L・ジャクソンが引き継いだのか。

この映画、導入は証人保護プログラムから始まり、何だかおもしろそうな雰囲気はあるのに、結局は安っぽい裏切り者にハメられるサスペンスとアクションで、何で90年代のシュワルツェネッガーの映画ってこんな出来でしかないのかとガッカリする。

☆☆★★★

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