警部補 矢部謙三2

2013年09月11日 水曜日

TVドラマの「トリック」シリーズは、一番初めの「トリック」がめちゃくちゃおもしろくて見る様になったけれど、第三シーズンになって矢部謙三に付いていた石原がいなくなって菊池に変わり、その第三シーズン辺りから「あれっ?」と思える位微妙になり始め、「トリック」本編が連続ドラマを止め映画に移行した辺りから初めの頃のおもしろさが無くなり、映画やスペシャル版のドラマやスピンオフを追い駆ける事も無くなってしまった。このドラマの前作「警部補 矢部謙三」も放送している事自体全く知らず仕舞いで、後にそれに石原が特別出演している事を知り、ほんの少しだけ後悔した。
で、たまたま「警部補 矢部謙三2」が始まる事を見つけたので見てみた。普通につまらない。「トリック」風ではあるけれど、矢部以外は関係無い人ばかりで「トリック」シリーズとしては、もう訳が分からなくなっているし、「トリック」後期では滑りまくっていた笑いも、この「警部補 矢部謙三2」はツルッツルに滑りまくってクスッともしない。生瀬勝久のコメディ演技だけ。「トリック」は超能力や宗教とか胡散臭い題材を山田と上田の掛け合いで見せていたのに、このドラマは普通の警察の殺人事件捜査という見飽きた題材で、しかもおもしろい掛け合いも無い。矢部の部下秋葉も、「トリック」時代から滑っている感じだし。
最悪なのは演技をきっちりする子役の女の子が事件を解決する役回りな事。「トリック」が好きな層って、絶対キッチリ演技する子役は大嫌いだろ。なんでこんな構成にしたんだろう?
せっかく「ゲーム王」でお馴染みミスターちんさんが毎回出ているのに特に目立つ事も無いし、駄菓子屋のやり取りはなんだろうか?日本のテレビドラマでは、やたらと登場人物が集まる飲み屋や食事処が出て来るけれど、それのパロディなんだろうか?
あと、毎回地元の警察の若い男性警官が出て来るけれど、何だろう?と思っていたら、皆仮面ライダー出の役者の人々なのか。…知らん。だから何だな配役で、最終話で皆が登場する場面が寒過ぎて、ほんと「トリック」シリーズ後期の悪乗りが滑りまくっている。

井上和香が登場した3話目は催眠術と言う、まあ胡散臭い嘘臭いネタで「トリック」っぽさがあったけれど、前の回が「相棒が必ず死ぬ女」という話だったのに「婚約者が必ず死ぬ女」と似た様なネタを続ける意味が分からない。しかも、全8回という中途半端な編成も意味が分からない所。

「トリック」はドラマ版がおもしろかったのに、映画でそれなりに人が入ってしまい儲かる様になってしまった為に、本来であり、一番おもしろい形の連続テレビドラマをやらなくなってしまったので、映画への宣伝としてのスピンオフドラマなんだろうけれど、ただただ物足りなさ過ぎる。次の映画で「トリック」シリーズは終りらしいけれど、山田と上田の連続ドラマでの「トリック」じゃあなければ終わって当然か。内容的にもグダグダしていたし、もう数年に一度だけの開店休業状態だったし。
このドラマも、深夜枠で、スピンオフの続編で、映画の宣伝の為だと作る方も力は入らないだろうし、見る方も力は入らないなぁ…。見事に第1シリーズから視聴率が3%位も落ちているし。
結局このドラマ、構成的にも演技的にも生瀬勝久の一人舞台見ている感じで、「ああ、彼は舞台の人なんだなぁ…」と思ったのと、三船美佳がエロい、非常にエロいという事位かしら?

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