ノックアウト

2013年06月11日 火曜日

ロスコー・アーバックル主演の1914年の短編映画「ノックアウト(The Knockout)」。
この映画もパブリック・ドメインになっている様で、Internet Archiveで見る事が出来る。「Charlie Chaplin’s “The Knockout”

デブのロスコー・アーバックルがおだてられてチャンピオンとのボクシングの試合に挑む事に。しかし負けてしまったので、拳銃を撃ちまくり暴走。警官との追いかけ回しに。

チャールズ・チャップリン主演の「メーベルとチャップリン」のテレビ放送に続き同時放送だったので見た。
この映画公開当時もチャップリンを前面に出したポスターで、まるでチャップリンが主演の様に扱われている映画だけれど、チャップリンはボクシングの試合の審判として少しだけ登場しているに過ぎない。なのに、このボクシング場目になると、これまで主人公だったロスコー・アーバックルが脇役程度位にしか目立たなくなり、チャップリンが毎度のドタバタでやたらと目立ち、誰の映画か分からなくなって来る。しかもこのボクシング場面、常に遠目からワンカットだけしかなく、画面の奥の方の狭い空間でゴチャゴチャしているのだから、何を見せたいのかさっぱり分からない。
それに喜劇としては最後の追っ駆け回しが見せ場なのだろうけれど、多分当時のフィルムのコマ数や映写機の回転速度の違いで、白黒サイレント映画でよくある早回し的な映像になってしまい人物の動きが早い上に、人が多く出て来て何をしているのか分かり難い。なのでおもしろくない。

「メーベルとチャップリン」も永井一郎のナレーションがあったけれども、それではドタバタ喜劇に台詞を足しているのですべっている感じは否めず、余計でしかなかった。しかし、これでもナレーションは入っているが、作品解説や当時の時代背景、アフレコ的な台詞の補足で非常に分かり易く見る事が出来る。

☆☆★★★

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