バットマン/パニッシャー

2008年03月04日 火曜日

先日の映画「パニッシャー」を見てパニッシャーの性格に違和感を覚えたため、持っている日本語訳でパニッシャーが主で出ている「バットマン/パニッシャー (小学館)」を読んだ。

これは当時、十何年ぶりかのDC・MARVEL間のクロスオーヴァーコミックで、前半DC側、後半MARVEL側発行の二話合本。

なのだが、前半のDCの方には「バットマン/パニッシャー」なのにブルース・ウェインのバットマンが出てこない。
当時のバットマンの代役アズラエルが、いちおバットマンとして出ているのだが、馴染みが無いし、ブルース・ウェインの圧倒さが無いのでいまいち面白くない。
話も、偶然出会って協力するという面白みの無いモノだし。

後半は、パニッシャーが犯罪者をバッタバッタ殺して行き、ハードボイルド風味が出ていてなかなか楽しい。
バットマンの方は自分の庭でドンパチやられてイラッと来て、パニッシャーを追い出そうと大人の対応であしらうのも年季。
フランク・キャッスルもブルース・ウェインも似た様な境遇で、コスプレ自警団をしているのだが、信念と戦いでの心の持ち様が反しているのを見せて来て、こちらの方がバットマンとパニッシャーのクロスオーヴァーの意味が見えて来る。
でも、バットマンにたしなめられて、文句言いながらも渋々帰って行くパニッシャーは、案外小さい。
ジョン・ロミータJrの絵も、やたらと縦線、横線を入れ黒く、最後なんかは、夜、雨降りと画面がやたら黒いのも見せ方としておもしろい。

にしても、復讐する私刑執行人なのに、町でもコートの下にどくろを大きく描いたタイツはいているのには、少々おかしみが…。

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