007/オクトパシー

2013年04月27日 土曜日

007シリーズ13作目。ロジャー・ムーア主演の1983年の「007/オクトパシー(007 Octopussy)」。

今回はソ連のインペリアル・イースター・エッグを巡って、ソ連人を追い、インドへ。

毎度のオープニング・クレジット前の特に関係無い一件、観光案内的に無駄に世界を飛び回る、直ぐ敵の女性と寝てしまう、「ボンド。ジェームズ・ボンド。」の自己紹介、最後は怪我を理由に女性とイチャイチャして終り等々、毎度お馴染みの内容。
ただ、二時間以上もあり、「さっさと本編進ませろ!」と思ってしまう位グダグダしている。こじんまりした話がダラダラ続き、核兵器という大きな陰謀になったかと思うと、それがサーカスでの話という、これまたちんまい話で、一山越した所でもまだグダグダとした展開は続いてしまう。特に物語が劇的に展開する訳でもないので、観客を飽きさせない為にアクション場面を入れては来るけれど、それもコメディ色が強いのに特におもしろい訳でもないという、とても温いまま。途中、ジャングルで蔦を伝って移動する時は「ア~アア~!」とターザンの声が出て来た時にはグッタリ。正直、中盤無くして、始めと終わりの飛行にまつわるアクション場面だけで十分。

コメディ色が強いからなのか、非常に安っぽい場面が多い。ソ連の軍部の会議があるけれど、全員何故か英語で喋る。しかもロシア訛りの英語で、最早訳が分かんない。本物だと言って出て来るインペリアル・イースター・エッグが全くのお土産品。本物のインペリアル・イースター・エッグを見れば、作りの精巧さが全然違う事がはっきり分かる。
それに敵の女性構成員が、真っ赤な全身タイツにベルトだけという、だっさいスーツ着ているのは何なのだろうか?
あと、「核爆弾が後五分で爆発だ!」という時にちゃんと顔も白塗りにしてピエロに変装するジェームズ・ボンドに笑ってしまった。

ただ、ジェームズ・ボンドの秘密兵器の腕時計「Seiko Sports 100(G757-5020)」がカッコ良かった。この映画専用モデルらしいけれど、実際に売っていたみたい。これ良いなぁ。

あと、クリスティナ・ウェイボーンが手すりに服を結び付け、二階からスルリと降りて行くけれど、これってピアース・ブロスナンのジェームズ・ボンドの「ワールド・イズ・ノット・イナフ」でも似た感じの飛び降りがあったけれど、この映画からの引用?ただ、あっちの映画での方が全然良かったけれど。

無駄に女性を侍らせたり、コメディとして笑いを狙ってはいるモノの、見事に外れ、分かり易いB級コメディアクションへと堕ちている。それが楽しければまだ良いのに、残念ながら楽しくは無く、「あれ?ロジャー・ムーアの007って、普通につまらなかったっけ?」と思えてしまう出来。わたしは「ジェームズ・ボンドと言えばロジャー・ムーア」という印象が強いだけに、この映画は外れ。

☆☆★★★

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