姑獲鳥の夏

2007年12月08日 土曜日

京極夏彦は多分水木さん関係ので、妖怪小説を書いている人位しか知らなかったのだが、何とは無しに「姑獲鳥の夏」を見た。

話は何だか怪奇で分からんで進み、皆死んで事件解決という横溝正史作品で見る様な流れ。
てっきり阿部寛の背がバカ高くて見えてました、と言う落ちかと思ってしまった。
主人公というか、謎解きの探偵役が永瀬正敏、阿部ちゃん、京極堂と、三人いるのが変則的で展開的におもしろい。
いや、それよりも妖怪や呪いの論理的解釈と、心理的憑き物落としが上手い事話の軸になっていて、推理よりもそちらの方に興味が行った。
これは映画よりも小説読んだ方が面白いのだろうなとは思った。
ついでに、原田知世が二人で字の間違いもややこしいのも、字で読んだ方が分かりやすいのだろうし。

にしても気になる所がちらほら。
京極堂は陰陽師の様で密教の印を結ぶし、「不思議な事など無い」と言うが、阿部ちゃんは他人の記憶が見えるし。
永瀬正敏の学生帽姿はちょっと笑ってしまった。
それに映画なのにいきなり舞台劇みたいになるし、その時代の様に見えるという意味では無く、画が昭和っぽい古さがあるのが気になった。
後に監督が実相寺昭雄と知り、ふ~んなるほどとは思ったが。

一番「おおっ。」となったのは水木しげるが紙芝居を再び書いていて、ついでに「墓場の鬼太郎」も書いていた所。

にしても「姑獲鳥の夏…」と言われると、つい、「姑獲鳥の夏、キンチョーの夏」と思ってしまった。

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