恋は嵐のように

2012年09月08日 土曜日

サンドラ・ブロックベン・アフレック共演の恋愛映画「恋は嵐のように(Forces of Nature)」。

バードストライクを起こした飛行機にたまたま乗り合わせた二人が恋に落ちるという非常にベタな恋愛話。しかし、ベン・アフレックは自分の結婚式に行く飛行機だったけれど、何やかんやばかりの不運が上手い事続き、サンドラ・ブロックと旅を続ける事になる。

これも見ていてもベン・アフレックのしょっぱい男性像に「あ~あ…」としか思わなくなって来る。「自分は真面目」と言い、結婚相手の事を「愛してる」と何度も言うけれど、マリッジ・ブルーにかられ結婚相手への思いさえブレ初める。さっさと目的地まで行けば良いのに、「やれるかもしれない…」で何やかんや理由付けてサンドラ・ブロックと一緒にいるし、始めはサンドラ・ブロックが馬鹿っぽく、尻軽っぽく描かれているのに、終わり頃になるとそれはむしろベン・アフレックの方に思えて来る。
二人がくっつくと言うのは分かり切った事なのに、その感情の変化がいまいち描かれていないのに、一笑いを狙った位のどうでもいい事が多く、二人の旅が長く感じられる。誰がベン・アフレックのストリップなんか見たいのか?

アメリカの恋愛映画では必ずと言っていい程出て来る、政治的信条の違いによる家庭環境の違いは、ベン・アフレックはニューヨーカーのコピーライターでリベラル派、結婚相手のモーラ・ティアニーの家は田舎の良いとこで、共和党支持者だけれど母親は「良い男だから。」とクリントンに入れ、だから娘がベン・アフレックと結婚するという非常に分かり易い構図。

サンドラ・ブロックは35歳。ベン・アフレックは27歳。結構歳の差がある恋愛劇なのに、あんまり違和感を感じないのはサンドラ・ブロックが若々しいし、ベン・アフレックはやっぱり老け顔。

これ吹き替えで見てしまったけれど、モーラ・ティアニーは葛城七穂ではないし、主役二人は全然声が合っていない。特にベン・アフレックはまだ20代なのに、40過ぎのおっさんにしか見えなくなる声で、配役の失敗。

映画とは直接関係無いけれど、ちょうど嵐が来始めた時に大雨・洪水警報が出て来たのには笑った。しかし、これを放送していたDlifeって衛星放送なので日本全土の気象警報出すから、このデジタル放送時代に果たして必要なのかも分からない事していて、非常にうっとおしい。

サンドラ・ブロックは何時もとは少し違う蓮っ葉な感じで良いのに、ベン・アフレックの恋愛映画って毎回つまらない訳ではないなけれど、おもしろくも何とも無い映画ばかり。この映画も結局、ベン・アフレックが結婚直前なのにフラフラと浮気心が起きるアホで、しかもサンドラ・ブロックに抱いていた幻想があっさり砕けたので、結婚相手に会ったら「愛している」なんて恥ずかしくも、自省も無く言ってしまう最低な男。結婚は考えるな、勢いでするモンだという事が言いたかった映画なのだろうか?

☆☆★★★

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