Emma エマ

2012年06月03日 日曜日

ジェーン・オースティンの1814年の小説「エマ」を映画化した「Emma エマ(Emma)」。

原作は知らないけれど、時代劇を現代的にして分かり易くした感じのある恋愛コメディ。
この主人公のエマは、初めは世話好きな闊達な人物かと思ったら、自分の思い通りに人をくっ付けさそうとする結構根性悪な人物と分かり始め、彼女が無邪気な分だけうっとおしくなって行く。とにかく自分の都合の良い様に友人にも嘘を付き、相手の気持ち等知った事かの行動の連続。わがままで、馬鹿な金持ちの嬢ちゃんのどうでもいい話。親友が非常に純粋で、少女の様な可愛らしさが引き立つだけに、どんどんエマの不細工さが際立って行く。しかも、グダッとした展開が続いたと思ったら、最後の方のエマ自身の恋は、親友が兄の様に慕っていた男性に惚れたという事を知った事で自分の本心に気付くという、古臭い少女漫画みたいな何ともしょうもない展開。親友なはずの何時も一緒にいる友人を翻弄し続け、彼女に取られるかもしれないという危機感から彼に自分の気持ちを打ち明けるという、自分さえ良ければ他人なんて知ったこっちゃ無いと、やっぱり自分勝手な人物。何かの飾りの地球が回り続けている所から始まりり、それと同じ背景で終わるのだけれど、つまり世界はこのエマを中心に回っている、回されている作り物という事なのか…。

グウィネス・パルトロウは綺麗にも見える時はあるし、美人には見えない時もあるし、何だか判断に迷う。ただ、無邪気で自分勝手なお節介女の表情や演技は、なかなか良い。
親友役を演じていたトニ・コレットを見ていると、何時の間にやらエマの不幸を望み、彼女の幸せを望み始めてしまう、冴えないけれど可愛らしさもある演技。しかし、実際のトニ・コレットを見てみると、相当イケイケなおばちゃんの感じで驚いた。グウィネス・パルトロウは他の映画でも大きな変化は無いけれど、トニ・コレットは「シックス・センス」にもオスメント君の母親役で出ていた時ともまた違う感じで、映画によって大分見た目も、印象も違う。
アラン・カミングが出ているのだけれど、若いし、坊ちゃんみたいで、川原田樹を思い浮かべてしまう。

何だか画質が良くないのは何だろう?妙に紗がかかって、安っぽさもあるし。

この映画見ていても、一向に内容が頭に入って来ない。優雅な貴族がお送りする小さい社会での時代劇恋愛コメディって、全く興味が無く、どうでも良いからか?構成が上手かったり、コメディとして笑えるなら退屈もせずスラスラと見れるのだけれど、しょうも無い小さな話ばかりで「んっ?」とつまずくばかり。

☆★★★★

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