TRICK シーズン1

2012年05月20日 日曜日

5月の連休にBS・CS無料放送をしていて、BS日本映画専門チャンネルで「TRICK」の第一シーズン全十話を一挙に放送していたので、録画しておいたの見ていた。

改めて見るとトリックって、エピソード1から後のシリーズでしている事のほとんどをすでにしているのが分かる。貧乳ネタから、上田の最強アクションから、霊能力だの、超能力だの、怪しい奴はやっぱりインチキとか、トリックは大した事無い手品とか。毎度の最後に相手は死んじゃって、「本物の霊能力はいるんだよ。」と言うけれど、一切いないとか、母親の何かある風見せて何も無い、ハッタリ感も満載で非常に楽しい。まあ、題名からして「TRICK」と銘打っているし、本当に安いトリックなんだけれど。
言い換えれば、10年経ってもやっている事は大して変わってない、進歩や人間関係の発展の無い、昔の時代劇の様なドラマ。なのだから、映画なんかやらずに連続テレビドラマをすれば良いのに。
堤幸彦のテレビドラマも映画も、調子に乗って笑いを狙い過ぎると外しまくりで小寒くなるし、本当に超能力だの言い出したり、変に深刻な話になると、中高生向けのありゃりゃな、これまた小寒い話になるしで、トリックのこの一番初めのシーズン位が丁度良いのじゃないかと思う。この第一シーズンでも最後に、これまでの「本物の霊能力はいるんだよ。」と言うネタ振りから、本当に霊能力がある風に持って行くのだけれど、胡散臭いトリックとお笑いで終わって本当に良かった。あっちに行っていたら続編や、ここまでのシリーズ化はなっていなかっただろうし。
それに、山田の貧乳ネタや、上田の大き過ぎるネタって、最近はただの酷い下ネタだけれど、民間信仰の子宝子作り信仰のフリでもあり、意外とちゃんとしている事に驚き。簡単なトリックでも本当の霊能力と信じてしまう上田がいるから成り立っているけれど、実は高学歴の人が怪しい胡散臭い新興宗教にはまるというのは良くある話で、そこの反映と皮肉が入っていたり、嘘だと言われた人の果てや、霊感商法等、ふざけ過ぎたドラマだけれど実は社会派だったりもしたりする。

しかし、この第一シーズンって放送が2000年だから、もう10年以上前のドラマなのか…。たぶん、TRICK第三シーズンが2003年だから、もう10年近く日本のドラマって真面に見ていない事に気付き、遠い目をしてしまう。
この時の仲間由紀恵って、滅茶苦茶可愛い。確かに最近も綺麗なのだけれど、この第一シーズンを見た後すぐに、「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」の宣伝が入ったのを見ると、山田が美少女から、…大人な女性へ変わってしまっている。もちろん今でも綺麗。阿部寛はそんなに変わってはいない様に見え、30代から40代へというのと、20代前半から30代前半へというのは結構違いが大きく見えるモノなのだなぁと実感。
それにやっぱり矢部・石原は最高に良い。第三シリーズからは石原を演じる前原一輝が俳優を辞めてしまった為、別の部下になってからは矢部の絡みが全然跳ねなかったし、話自体も笑いが悪乗りの方向に行き過ぎた事もあって、段々と見る集中力が欠けて来ていたし。やっぱり矢部・石原コンビのテレビドラマが見たい。

そう言えば改めて見て、全く記憶にさえ残っていなかった事に気付いた、母親のいる長野で出て来た瀬田という人物は、特に本編に絡む事無く、山田・上田コンビにも絡む事無く、その後全然出て来ないのは、一体何の為の人物だったのだろうか?最終回に「パート2やりたい」と書いていたのが瀬田だったのは皮肉。

あと、最後の鬼束ちひろの歌が流れる映像は修正が入った裸の男女だから、今再放送はしないんじゃないか?

「TRICK」も、人気が出たので映画に行ったけれど、このTVドラマから映画へという悪しき例に漏れず、段々とつまらなく、笑えないモノになってしまっている感は拭えない。特にこの第一シーズン見てから最近の映画見ると、山田も上田も変わらないのに何か違う感は大きいはず。制作者側からしたら映画の方が、実入りも含め色々良いのだろうけれど、やっぱり「TRICK」は毎週のTVドラマの積み上げ感が良いのにと思ってしまう。映画はいいから、連続ドラマで最終回してよと言いたい。

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