スティーヴ・オースティン ザ・ストレンジャー

2012年03月21日 水曜日

作品の引き、見所共にストーン・コールド・スティーブ・オースチンの出演という事だけではないかと思える「スティーヴ・オースティン ザ・ストレンジャー(The Stranger)」。どうやらTV映画でもなく、DVDスルーの映画。

記憶を無くした謎の男をFBIが追っかけいて、彼の記憶回復の治療を担当していた女性医師が再び彼を助けようとするお話。失われた過去を巡って色々と話が巡るのに、大分あっさりとした感じで終わってしまう。それに基本的にアクションも大しておもしろくはない。SCSAのアクションや銃撃場面は少ないし、バイクでちょこっと曲がれば振り切れるカーチェイスとかしょっぱ過ぎ。やっぱりスタナーぶちかますとか、倒れた相手に顔近づけて何か言いまくるとか、これぞストーン・コールドと言う、主演の意味が見えて来るくすぐりが欲しい所。それでもスティーブ・オースチンだから見たし、そうでなければ売り方や売り上げ的にも悲惨になっていたのだろうなと思うし、そもそもSCSAが出るからという理由だけで企画が通って作られた作品じゃあなかろうかと思える位、在り来たりでおもしろ味の無い作品。
それにどうも映像が安っぽい。カメラがあんまり良いの使っていないのか、テレビドラマよりも安い感じで、しかも最近のカッコ良さを勘違いしている映像の作り方、カメラを手持ちでやたらブレさす、微妙に寄ったり引いたりして見難い等々駄目な感じ。激しいアクション場面やカメラが早くパーンすると残像が残り、ぼやけ更に見難い。
見所と言えば、始まりの場面のスティーブ・オースチンが、WCWのスタンニング時代を彷彿させない長髪。あの時は金髪でサラッとした長髪だったけれど、これのはボッサボサな茶色い長髪。長髪だと誰だかは分からない。カツラだとは思うけれど、実際彼は髪の毛剃らないとどれだけ伸びるのだろうか。
そう言えば、この中で数字が記憶や事件の鍵になっていると出て来るのだけれど、「3041」で3で始まっているのだから、どうせなら316(3:16)にしてしまえば幾らかニヤニヤでも出来たのに。

これ2010年の作品だけれど、WWEアティテュード同時代の二大トップレスラーのザ・ロックが映画に行って大成功、公開すれば軒並み一位なのに、一方の雄ストーン・コールド・スティーブ・オースチンがこれみたいなビデオスルーだけだったりするのは何なのだろうなぁ…。見た目が粗野なおっさん過ぎるというのもあるか…。リング内外で無茶苦茶しまくるギミックで成功しただけに、やたら中指おっ立ててビールガシャッンガシャンしまくる位やらないと目立ちはせず、こんな地味で真面目な話だとストーン・コールドは生きて来ない。プロレスと同じく映画でも、普通な、在り来たりなモノをストーン・コールド・スティーブ・オースチンに期待している訳じゃあないのだから、もっと作品を選んで、ストーン・コールドな映画が見たい。

☆★★★★

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