失われた週末

2012年03月14日 水曜日

1945年の第18回アカデミー賞で、作品賞・監督賞・主演男優賞・脚色賞を取った映画「失われた週末(The Lost Weekend)」。

飲んだくれ、アルコール依存症の男の駄目っぷりを描いているんだけれど微妙過ぎて、何でこの映画が作品賞や脚色賞を取ったのか分からない位おもしろくない。
この男が作家というのもあるのか、酔っぱらい出すと詩的に話し出し、物凄く自分に酔った悲劇のヒーローっぷりが鼻に付いてしょうがない。別に酒を飲んでも暴れる訳でも無いし、身なりは洒落ていて女性にももてる、禁断症状が出て手が震える事もないし、金が無くなったから置き引きするチンケさ、特に何も持たずに酒屋で脅迫だけで酒強奪出来てしまう何じゃこりゃ感、幻覚の安さと言い駄目さ加減と言い、温過ぎな描写と展開で社会派映画と言うには今見るとしょっぱ過ぎる。
彼女の献身さは一体何から来るモノなのかさっぱり分からないし、幻覚症状まで出ていたのに酒は止められた風で、主人公の小者さ、駄目さは出ているのに、全体的には出来はそんなに良いとは思えない。

酒飲みなら身に迫るモノも少しはあるのだろうけれど、わたしは酒は飲むけれど無ければ無いで飲まなくても別に何ともないし、こういう中毒の話は興味を持って見るのだけれど、この映画は特に「ふ~ん…。」位で済んでしまう映画だった。

そしてこの映画見たからなのか、それよりも夕食をスパゲッティにしたから飲みたくなったのか、少し酒を飲んだ。飲んだ所でこの映画は思い出さなかったし、暫くしてからこの映画を見た事を思い出した。

☆★★★★

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