雨に唄えば
2011年12月20日 火曜日コメディ・ミュージカル映画らしい「雨に唄えば(Singin’ in the Rain)」。
なのだが、コメディとしてはクソつまらないし、ミュージカル映画なのに始まって30分位しないとミュージカルの歌って踊ってが出て来ないので中途半端。
コメディの部分、特に歌と踊りの中での笑いは、1952年の半世紀以上前の映画とは言え、古臭過ぎる上に寒すぎて見てられない。
ミュージカルの部分は、今まで普通に話していたのに急に歌い出し、踊り出すのは変だけれど、まあミュージカルだからというので「ふ~ん…。」と思って集中力途切れながら、別の事しながら見るには見ていれたけれど、タップダンスが始まるともう駄目。一気に白けれそこでお終い。やっぱりミュージカル映画の登場人物って頭がどうかしてる人にしか見えない…。
この映画だけでなく、一般的にも一つの歌として有名であろう「雨に唄えば」は最高に良く、わたしもたまに「Singin’ in the Rain~」と口をつくのだが、しかしその歌と踊りの雨の中のジーン・ケリーの有名な場面は、完全にぶっ壊れてしまった人にしか見えない。正直、寒すぎて見るに耐えなかった。また、そこではタップの踏込と音が結構あっていなし…。口パクの算段していた直後の場面でこれって、何かの暗喩?
あと登場人物達の演技もミュージカル映画だからなのか、全員大袈裟、動きも芝居じみている。全体的にわざとらしさや、非普通で、どうも気になり集中出来ない。
そして、主要登場人物が誰も美男美女ではない感じが。こういうミュージカル映画って美男美女が歌って踊るから良いんじゃないの…。
ただ、セットや衣装等映像的には綺麗。やっぱりそれも、如何にも映画用の作り物っぽさはありありだけれど、ミュージカル部分の構図や衣装は非常に良い。しかしそれも、現実の延長線上の映画と言うよりは舞台撮影だけれども。
話は、無声映画からトーキーに一気に変わる時期の制作側や俳優の混乱や苦悩を見せて、ここら辺はおもしろいし興味の行く所で、むしろこの部分を主題にした普通の映画を見てみたいと思った。
この映画、わたしの様に突然のミュージカルに馴染めない、全くおもしろいとは思わない人間にとっては、単なるクソ映画でしかない様に思う。
★★★★★
気になったのはジーン・ケリーやデビー・レイノルズではなく、ドナルド・オコナー。鼻にかかった声といい、急に歌い出すのを見ていたら、モンティ・パイソンのエリック・アイドルの「Money song」を思い出してしまった。