ヒットマン

2011年11月22日 火曜日

PCゲーム「ファークライ」が原作の「G.I.フォース」に続き、こちらもPCゲーム「ヒットマン」シリーズが原作の映画「ヒットマン(Hitman)」。

このサードパーソン・シューティングゲーム(TPS)の「ヒットマン」は好きなゲームで、二作目か三作目までした事がある。ゲーム内容は、まさに暗殺者となり、様々な場所、状況での標的暗殺の為、時には変装して建物に潜入し毒を盛ったり、時には裏口から侵入し誰にも気付かれずにこっそり忍び寄ったり、時には遠くから狙撃、何だったら銃を両手に正面から乗り込み何十人もの相手を蹴散らして行くといった事も出来、一本道ではなく様々な攻略方法が用意されていて、敵の行動やその他の人の行動を調べながら誰にも気付かれずに任務を遂行するという、良く練られているし、非常に楽しいゲーム。

この映画は映画としてはそれなりにまとまっているし、アクションも派手でなかなかおもしろくはなっている。ただ、元のゲームを知っていると、この映画の方向性が違う事に結構戸惑う。「ヒットマン」は基本的にステルスゲームで、そのおもしろさ、スニークアクションの部分がこの映画にはほとんど無いから。始めのホテルでの活劇では、相手の裏をかき何とか逃げるというのもあるのだけれど、それ以後は殺し屋のアクション映画で、あんまり「ヒットマン」である必要も無い。女性に触れ少し変わる47とか別に見たい訳でもないし、映画としてもいらない。派手な爆発と恋愛が主軸なハリウッドアクション映画になっていて、孤独で、困難があるけれど淡々と任務をこなす、もっとハードボイルな映画を期待していただけに残念。
ただ、黒スーツに赤ネクタイに革手袋、禿げ頭にバーコードという暗殺者にしては目立ち過ぎる47をティモシー・オリファントが上手く演じている。初めは禿げ頭じゃ無く、丸坊主頭だし、若いのでどうかなと思っていたけれど、終わりの頃にはしっくり来ていた。ちゃんと47お決まりの何故かばれない変装や、銀の二丁拳銃もあり。ただ、スニークで近づいての後ろからのワイヤーをして欲しかったし、どうしてもゲーム最後のあのワラワラを期待してしまっていたのに無しとは残念。

原作ゲームのステルス感、スニークにはまった人からすれば残念感はたっぷりなのだけれど、映画としては銃撃戦もがんばり、それなりに良く出来ていて、アクション映画としてそれなりに楽しめる。でも、これを見終わるとゲームの方の「ヒットマン」がしたくなる。引っ張り出してしようか?

☆☆☆★★

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