理由
2011年10月31日 月曜日ショーン・コネリー主演の「理由(Just Cause)」。
始めは人種差別や冤罪といった題材を扱う社会派の流れで、過去の事件の実際を少しずつ掘り起しながら明らかにして行き、地味だけど丁寧な映画だなと思っていたら、中盤辺りからこの流れは一気に変わり良くあるハリウッドのサスペンス映画、それもありがちな話に成り果てる。以降はベタな展開で、最後も「あ~あ。毎度のそれね。」で終わってしまい、これまでの積み重ねを台無しにする様な話で、いきなり尻すぼみ。ショーン・コネリーが普通のおじいさん、ローレンス・フィッシュバーンがその悪役顔を活かして嫌な奴を、エド・ハリスが行っちゃてる演技で、なかなか良い雰囲気がある分だけ出て演技している俳優に同情してしまう位残念な展開。結局「な、偏見って正しいだろ。大層な正義面は間抜けでしかない。」という、皮肉に満ちた、ある意味パロディ映画とも言える映画になってしまっている映画。前半が抑えた社会派風なだけに、どうしても見終わると残念感たっぷりの感想になってしまう映画。
☆☆★★★