シンシナティ・キッド

2011年06月18日 土曜日

スティーヴ・マックィーン主演「シンシナティ・キッド(THE CINCINNATI KID)」を見た。

若きポーカー賭博師が伝説の名手に挑み、その対決で見せる映画。
なのだけれど、前半がいまいち盛り上がらない。前半でスティーヴ・マックィーンを取り巻く人々の模様を見せ、そこでいろいろとネタを振って「これがどう絡んでまとまるのか…?」と楽しみに見ていても、最後は二人のポーカー対決ばかりに話が行って、これらのネタ振りの必要性が特に感じられぬまま終わる。この映画で輝きを放つ、奔放で小悪魔なアン=マーグレットとの関係も、おもしろく進むのに特に落ち所もないままほったらかしだし、親友との関係もやはりほったらかし。ここら辺が前半の一つの柱なのに…。
それに、初めからこの対決への振りで話が進むので「この対決後にも二転三転…」と思っていたら、真っ直ぐにポーカー対決して終わるので、展開としてはそのまんま過ぎて余りおもしろみは無し。
ポーカー大会も前半は、カードを開けずに降りたまま終わり、勝負の流れもどれだけの勝ち負けなのか良く分からないお札のやり取りで行われ、いまいち緊張感や白熱感が無し。

それでも、最後の20分位の一対一の差しの勝負は、相手のカードと考え、表情を読む緊張感に震え、その結末とエンドロールまでの持って行き様は絶品。ここが素晴らしいだけにそこまでの登場人物の扱いや展開の終わりまでの絡め方がもっと上手くいけば良い映画になっていたのになぁと、もう少しな映画。

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