ジョン・ウィック:チャプター2
2022年01月10日 月曜日チャド・スタエルスキ監督、キアヌ・リーブスの2017年のアメリカ映画「ジョン・ウィック:チャプター2(John Wick: Chapter 2)」
シリーズ二作目。
前作「ジョン・ウィック」の五日後。
犯罪組織のボスであるサンティーノ・ダントニオがジョン・ウィックの家にやって来て仕事の依頼をするがジョン・ウィックは引退したとして断った。
しかし、サンティーノ・ダントニオは以前にジョン・ウィックと交わした誓印の掟は絶対に破れないとしてジョン・ウィックの家を破壊してしまう。
怒ったジョン・ウィックだったが誓印の掟を果たさない限りは他の殺し屋からも狙われ続けると分かり、サンティーノ・ダントニオの依頼を受ける事にした。
サンティーノ・ダントニオの依頼は、死んだ父親の跡を継いで世界中の犯罪組織を支配する主席連合の代表となった自分の姉の暗殺だった。
ジョン・ウィックは姉を暗殺したが、直後にサンティーノ・ダントニオは手下にジョン・ウィックを殺害させようとした。
追手から逃れたジョン・ウィックだったが、サンティーノ・ダントニオはジョン・ウィックに700万ドルの賞金を懸け、ニューヨーク中の殺し屋達から命を狙われ始めた。
一作目の「ジョン・ウィック」を見て、まあまあおもしろかったので続けて二作目を見てみたけれど、大抵シリーズモノは二作目になると更に大袈裟になっておもしろい場合が多いのに、この「ジョン・ウィック:チャプター2」はあんまりおもしろくなかった様な気がした。
一作目はジョン・ウィックの生きる希望となった亡き妻から送られた子犬の復讐で全編突っ走っていたのでハードボイルドモノとして結構おもしろかったのに、この二作目は常に巻き込まれの連続で命を狙われ続けで、ジョン・ウィックはもうやめてよ…なのに次々と襲われるのでしょうがなく相手を殺して行く感じだったのがいまいちの原因なのかもしれない。
それにわざわざローマに行ってしまうけれど、急に世界を飛び回るとか、これが非常に「007」っぽく、結局ニューヨークに戻って来るのだから、ずっとニューヨークで話を展開させれば良かったのにとも思ってもしまった。
それに一作目以上にキアヌ・リーブスの殴る蹴るのアクションがあんまり上手くない様に感じてしまった。
移動はドタドタ。
敵の銃撃をかわす身のこなしもキビキビしておらず、伝説の殺し屋の動きには見えなかった。
特に今回はキアヌ・リーブスのアクションに変な間があって、殴る前とか、相手の攻撃を防御する前に一瞬何もしていない間があって、決まったアクションの動きをするにあたって変な待ちの時間みたいなのがあるのが凄く気になってしまった。
キアヌ・リーブスって真面目に練習通り、リハーサル通りにアクションをしているのだろうけれど、それが物凄く固いと言うか、流れる様なアクションになっていない気がした。
おっと思ったのは映画の初めの掴み。
一作目ではジョン・ウィックの目的が盗まれた自動車の奪還ではなかったにしろ盗まれた自動車がどうなったのかを全然描いていなかったという不満に対して、映画の初めで一作目の敵のボスの兄弟がジョン・ウィックの自動車を持っていてジョン・ウィックが奪還しに行くのを見せていて、ちゃんと不満解消になっていて、そこは楽しかった。
役者ではローレンス・フィッシュバーンが出ており、キアヌ・リーブスがローレンス・フィッシュバーンに対して選択を迫るなんて「マトリックス」の逆オマージュだったけれど、このローレンス・フィッシュバーンの役って別にいらないっちゃあいらない役で、ローレンス・フィッシュバーンと脇役で契約したので作りました感があふれている様な感じだった。
この映画、二作目にしたら一作目を広げた様な広げていない様な感じで一作目に比べると衝撃は弱いし、話がおもしろ訳でもないし、キアヌ・リーブスのアクションが抜群に上手い訳でもないしで、何だか物足りず。
だけれど、この映画は一作目の倍近くの興行収入をあげているのか。
☆☆★★★
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