ドキュメンタリー ~The REAL~ リック・フレアー “Nature Boy”と呼ばれた男の生き様

2021年03月12日 金曜日

録画はしてあったけれど見ていなかった「ドキュメンタリー ~The REAL~ リック・フレアー “Nature Boy”と呼ばれた男の生き様」を見てみた。

最早生きる伝説のプロレスラー、リック・フレアーの人生を自らが語り、関係者達が語るインタビュー・ドキュメンタリー。

わたしはWCWの絶頂期世代だし、WWEも見ているしで、大好きなプロレスラーの五人には必ずリック・フレアーが入り、あの戦い方。魅せる受け身。あの喋りも楽しく、リック・フレアーには非常に魅力を感じてしまう。
そのリック・フレアーの人生を自らが語るのだからおもしろ過ぎたが、後半になるにつれてプロレスラーという幸せと恐ろしさで中々重い内容でもあった。

構成はリック・フレアーの人生をリック・フレアー自身が語り、その内容の写真や映像、それらが無い部分はアニメーションで再現している。

幼少期や少年時代の両親が自分に対して関心を持っていなかった事。

プロレスラーとしての成功。

そのリック・フレアーとしての成功によって、ギミックだったリック・フレアーというプロレスラーが自分自身になってしまい二度の結婚での家庭生活が上手くいかなかった事。

自分を慕ってプロレスラーになった息子リードの死と、姉のアシュリーがシャーロットとして弟の想いを継いでプロレスラーになった事でリック・フレアーは救われた事。

様々な話が語れるのだけれど、リック・フレアーというプロレスラーになりきってリック・フレアーに飲み込まれて行く恐ろしさまで語られる部分はショービジネスの怖さが見れる。
リック・フレアー側だけの意見でなく初めの妻やその子供達や二番目の妻やその子供達(長女アシュリーは後にシャーロットとしてデビュー)にもインタビューしており、皆がプロレスラーとしては素晴らしいかもしれないが夫や父親としては失格だったと答え、特に始めの家族達は余り語りたくない事だったのか余り褒めない内容で、怒りなのか、失望なのか分からない何とも言えない表情をしており、称賛だけではない影の部分まで見せている。

リック・フレアーも養子だった事もあって両親に余り興味を持ってもらえなかったという両親に対する想いと、自身の家族を愛してはいると言うがそれに対する実際の行動のズレという複雑な想い。
息子リードの死から立ち直れず、引退してもまた復帰して、どれだけ歳を取っても完全にレスリング業界からは退かず、リック・フレアーで居続ける事が生きがいであり、人生であり、リック・フレアーでないと生きられないという哀しさもある人生と言う、スターの裏側をも覗くドキュメンタリーになっていて非常におもしろかった。

このドキュメンタリーが2017年製作だけれど、2021年もWWEには登場しているし、やっぱりリック・フレアーはリック・フレアーでないと生きられないんだろうなぁと感心するんだけれど、このドキュメンタリーで家族の問題を描いているのに2018年には五回目の結婚をしているから、もうそこは吹っ切ったというかぶん投げてリック・フレアーに成り切るしかなかったのだろうか?

このドキュメンタリー、リック・フレアーの壮絶な人生とリック・フレアーというプロレスラーの魅力を知るには打ってつけ。
ただ、リック・フレアーという人物のドキュメンタリーなのでプロレスの試合は少なめ。
リック・フレアーの試合が見たかったらDVD買うか、WWEネットワークに加入してねっていう事か。
わたしは結構前にリック・フレアーのプロレスのDVDを買ったはいいけれど見ていないので見なくっちゃになったし、リック・フレアーの自伝も買って読んでいないまましまってあったはずなので読まなくっちゃになった。

« | »

Trackback URL

Leave a Reply