ICHIGEKI 一撃

2015年11月06日 金曜日

レオン・ポーチ監督、スティーヴン・セガール製作総指揮・主演の2004年のビデオ映画「ICHIGEKI 一撃(Out of Reach)」。

孤児支援プログラムで知り合ったポーランドのイレーナという少女と長年文通をしていたカナダに住むウィリアム・ランシングはイレーナが突然消えてしまった事を知り、彼女の身を案じて探しにポーランドまでやって来た。イレーナの失踪には人身売買組織が絡んでいる事が分かり、ウィリアム・ランシングは一人でイレーナを探し始める。

近年のスティーヴン・セガールのビデオ映画の典型を詰め込んだ様な話。
スティーヴン・セガールはかつて何らかの政府組織で働いていたけれど、今はそこを辞めて人里離れた所で一人暮らし。本人は望まないのに問題に巻き込まれて、敵が襲って来るので悪人をバッタバッタと殺しまくる。敵も後先考えずに問題が起きればバッタバッタと人を殺しまくる。スティーヴン・セガールは太った体型を隠す為に長いコートを着用。アクションは余り動き回らずに手をバタバタさせるだけの省エネアクション。撮影費用を抑える為に東欧での撮影等々、見慣れたスティーヴン・セガール映画。
ただ、今回はスティーヴン・セガールが一人で捜査するので、よくある脇役の話や活躍に時間を割いてスティーヴン・セガールが撮影の時楽する様な展開にはなっていないのはまだまし。それでもスティーヴン・セガールのアクションは少ないし、彼側の脇役として現地警察の女性警官と孤児院の男の子が付くけれど、そんなに活躍する訳でもないまま中盤で出て行ったのに戻って来たりと何で出したのかもいまいち分からないし、中盤以降話が追い駆けて逃げられるのサスペンスも無いまま進み、大して進まず間延びもするし、別におもしろくもない。
また何時もにも増して、スタントマンが丸分かり。結構正面からスティーヴン・セガールを移している構図なのに全然違う人の顔が分かってしまうし、後姿でも髪型も横顔も全然違うのに映ってしまっているし。中盤で敵が後姿を見てスティーヴン・セガールだと思って追い駆けたけれど別人だったという展開があるにも関わらずスタントマンが丸分かりって、この場面は製作費の無さや撮影や編集の技量の無さをいじった自虐ネタなんだろうか?

この映画は、まあ何時ものスティーヴン・セガールのビデオ映画以上でも以下でもない。アクション映画としてもアクション場面は少ないし、スティーヴン・セガールがただ無茶苦茶する爽快感も無いしで、非常に中途半端な出来。まあ、それも毎度の事ではあるんだけれど…。

☆☆★★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply