大いなる決闘

2012年05月23日 水曜日

チャールトン・ヘストンジェームズ・コバーン共演の西部劇「大いなる決闘(The Last Hard Men)」。

ジェームズ・コバーンは脱走犯。チャールトン・ヘストンは引退したけれど、捕まえたジェームズ・コバーンが逃げ出したと知り、再び彼を追いかける。
この二人の因縁の対決が中心になるのだと分かり、この二人の丁々発止のやり合い、出し抜き合いを期待して見るのだけれど、何時まで経ってもそれが無い。保安官の娘を誘拐してただそれを追いかけるだけの展開。二人の直接対決も最終盤で、それも手に汗握る緊張感のある感じでも無し。脇役や敵は一撃で即死なのに、主役はどんだけ撃たれてもなかなか死なないって、ドリフターズのチャンバラコント。
ジェームズ・コバーンが自分で「俺は頭が切れる!」とか、保安官が「あいつは凶悪だ。」等々、ジェームズ・コバーンが凄い奴と台詞で説明する度に、どんどんしょっぱい奴にしか見えて来なくなる。映画なんだから、その凄さを映像で見せろよと。
何だかいまいちパッとしない、盛り上がりに欠ける展開なのに、一方で早い段階で逃げ出した7人の逃走犯の経歴や人物紹介を保安官が一人ずつして行く親切展開。だけれど、その人物説明も話に何か絡んで来る訳でも無し。

おもしろいと思った演出が一つあって、娘を誘拐されたチャールトン・ヘストンが置手紙を見付けるのだけれど、普通なら速攻で手紙を見て「クソッ!」なんだけれど、手紙を読もうと思い老眼で見えないから眼鏡を出そうとして「Damn!」と言ってから眼鏡をかけて手紙を読む。別にいらないこんな一行動を入れるのに、ちょっと関心。

1976年の映画にしては、台詞の音量は普通ではっきり聞き取れるけれど、音楽の音量は大き過ぎて潰れてしまっていて、うるさ過ぎ。

一山位の盛り上がりで引っ張るので大しておもしろくない展開。チャールトン・ヘストンとジェームズ・コバーンが出ているのに、常に二人の決闘を見せたり、それを盛り上げる為に引っ張りを工夫した訳でも無いしで、いまいち過ぎた。

☆☆★★★

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