ソードフィッシュ
2011年12月05日 月曜日ヒュー・ジャックマン、ジョン・トラボルタ、ハル・ベリー、ドン・チードルと出演陣は豪華な分だけ、話にはったり感が感じられ、結局しょっぱい感じがしてしまう「ソードフィッシュ(Swordfish)」。
出演者は良いのに、話はいまいち。観客が喜ぶであろうと思っているエロ、アクションをとにかく入れて置いたという感じで、突然のエロ、脈絡も無い突然のアクションで、退屈させない様にと言うよりも詰め込んだ感が強い。一番の見せ所であるはずのバレットタイム、マシンガン撮影も初めの掴み位で、「マトリックス」の様に設定と演出が組み合わさっている訳でも無く、マシンガン撮影にする意味も無いし。そして何より、ハル・ベリーの乳を掘り出した姿見て誰が喜ぶのだ。
始まりからして、「最近のハリウッドはクソな映画ばかり作る。リアリティが欠如している。」とジョン・トラボルタに言わせるのだけれど、まさにこの映画がそうで、セルフパロディかと思いきや、どうやら本気の様で性質が悪い。簡単にハッキングするとか、変なCG表示とか、スタント丸わかりのアクション場面とか…リアリティが欠如している。まあ、ムキムキ長身の男前ヒュー・ジャックマンが世界的なハッカーという時点で、リアリティが欠如しているけれど…。このヒュー・ジャックマン程世界的なハッカーが似合わないという人も無いんじゃなかろうか。国を守る為と言い、行き過ぎていかれた犯罪者というのも今更な人物設定で、胡散臭いはったり感が妙に安さを出している気がする。
それにこの映画でも過去の名作映画を褒める台詞が出て来るけれど、「過去の映画を語るのってちょっと洒落ているでしょ!」と言うのは鼻に付き、そんな名作映画褒め台詞ででイカしてる感出す最近の映画って、ろくな映画が無い様に思うのだけれど…。
ウルヴァリンのヒュー・ジャックマンに、パニッシャーの宿敵セイントのジョン・トラボルタ、ストームのハル・ベリー、ウォーマシンのドン・チードル、ジャガーノートのヴィニー・ジョーンズと、やたらとマーベル・コミックス映画の人達が出ている。役者は良いのだからそれなりにもっとおもしろい映画になりそうなのに、脚本が「ヒットマン」や「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」のスキップ・ウッズだったり、監督のドミニク・セナがこれ以降しばらく映画を撮っていなかったりするので、まあ、制作が張り切り過ぎたけれど空回っているという事なのだろうけれど。
☆☆★★★