スラン – A・E・ヴァン・ヴォクト

2007年04月30日 月曜日

なるべく古い順から本を読む事にし、A・E・ヴァン・ヴォクトの1940年の小説「スラン」を読んだ。

読む前は、テレパシー能力を持った種族が出てくるというファンタジーなので「どうかな・・・」と思っていた。
が、世界設定や、人々からの逃亡、権力闘争の会話劇などで、前半から一気に持って行かれた。
しかし、後半になるにつれ攻めに転じた頃からどうも失速して行き、主人公があまりに真っすぐで根本を見つめる事無く終わるので、何だか「ふ~ん」で終わってしまった。

先日読んだジャック・ウィリアムスンや、
このヴァン・ヴォクトの世界設定や雰囲気や話の持って行き方が、どこかディックのにも似た様な感じがあるなと思っていたら、ディックの「水蜘蛛計画」に二人とも出てきており、なるほどうなずく。

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