昼下りの決斗

2011年09月22日 木曜日

「昼下りの決斗(RIDE THE HIGH COUNTRY)」を見た。

題名からしてバンバン撃ち合う西部劇かと思ったら違う。もはやかつての人となったおじいさん二人と、未熟な若者二人が金塊輸送をするロードムービー。
前半は悟ったおじいさん二人のほのぼのしたやり取りと、バカな若者の恋愛模様が描かれる。途中はこの若者の話がほとんどで、主役だったはずのおじいさんは忘れられる存在に。しかし、後半からはゴロッと人間関係が変わり、今までのほのぼの感も何処へやらの乾いていてハードボイルド、かつ熱い銃撃戦に。
バカ丸出しの若者を笑って見ていたけれど、それが実は手のひらで転がされていて、それも実は話の流れに組み込まれていた仕掛けだと気付いた時には唸っていた。
前半と後半では雰囲気が違い過ぎるけれど、主要人物含め良い悪いがはっきりしない人達ばかりで、心の機微、成長や人生の生き方、終わり方を描いている、銃撃戦で無く、人間を描こうとしている西部劇で、なかなか良かった。

ただ、この映画の制作が1962年で、この頃のガンガンに照明焚いて影がくっきりの撮影や、夜なのに昼とほぼ同じ明るさで、夜が明けて朝になっても明るさが同じだけど夜と言い張るのは、見ていてしっくり来なかった。

☆☆☆★★

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