ジュマンジ/ネクスト・レベル

2021年08月23日 月曜日

ジェイク・カスダン製作・監督・脚本、ドウェイン・ジョンソン製作・主演の2019年のアメリカ映画「ジュマンジ/ネクスト・レベルJumanji: The Next Level)」
ジュマンジシリーズ三作目で、クリス・ヴァン・オールズバーグの「ジュマンジ」が原作。

前作「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」から数年後、ジュマンジに入った四人の高校生は大学生となり、それぞれの生活を送っていた。
冬休みになり四人で久々に集まる事になったがスペンサー・ギルピンだけが現れず、心配になった三人は彼の家に向かった。
スペンサーの家にはスペンサーの祖父エディ・ギルピンとその古くからの友人マイロ・ウォーカーはいたがスペンサーはいなかった。
そこにジュマンジで聞いた太鼓の音が聞こえたので家を探すと地下室に壊したはずのジュマンジのカセットが刺さったビデオゲーム機があった。
スペンサーがゲーム機を修理していた様だったがスペンサーの姿はなく、スペンサーはゲームの中のジュマンジの世界に行ったと判断した三人は再びジュマンジの世界へ行く為にゲームを始める。
ジュマンジの世界に行くと三人の内マーサとフリッジはゲームの内のキャラクターになっていたがベサニーはおらず、エディとマイロの二人がキャラクターになっており、その四人でジュマンジを攻略する事となった。

この映画が Amazon プライムビデオで配信が終わりそうだったので、多分この機を逃すと一生見る事も無いだろうと思ったので、まずは一番初めの1995年の「ジュマンジ」からと思ったらプライムビデオには無かったので、直接繋がる二作目の「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」を見てから見てみた「ジュマンジ/ネクスト・レベル」。

「ウェルカム・トゥ・ジャングル」は大しておもしろくはない至って普通なファミリー映画だったけれど、その続編の「ネクスト・レベル」の方が全然おもしろかった。

宝石を求めて旅して戦うという展開はそれ程でもないけれど、物量で押し寄せる動物達との戦いとか、飛んで跳ねてのアクションはこちらの方がワクワク感があったし、何より今作の方が登場人物達のやり取りがおもしろかった。
前作は見た目とは違う中身が高校生のコメディだったのが、今回は中身がじいちゃん達というコメディで、この古くからの友達のじいちゃんが喧嘩するというのに笑ってしまった。
ジュマンジ前の現実世界で行き成りダニー・デヴィートが登場し、更にダニー・グローヴァーまで登場して来て、その時点で嬉しい驚き。
世代的にダニー・デヴィートやダニー・グローヴァーの映画をテレビ放送で見ていたからだけれど、二人じいちゃんになったなぁという思いも出て来た。
その二人のダニーが始めに出て来ているので、その後のジュマンジでの二人の喧嘩がおもしろくて仕方ない。
ダニー・デヴィートっぽいドウェイン・ジョンソンと、段々とダニー・グローヴァーに見えて来るケヴィン・ハートが流石で、見た目は中年だけれどじいちゃんの喧嘩になっていて、二人のダニーの登場は少しだけなのにその存在感で成立しているのだから配役と構成の妙。

その一方で、前作からの主人公だったはずの四人は存在感が大分減ってしまい、マーサとフリッジは狂言回し的な立ち位置になり、前作の主役だったスペンサーは中盤まで出て来ないし、じいちゃん二人に隠れて最早存在自体がかすれてしまい、ベサニーに至っては終盤まで登場しない。
終盤になって四人の「ウェルカム・トゥ・ジャングル」でのキャラクターになるのだけれど、もう話は大分終わっているので元に戻した意味も余りなく、結局四人の話は薄々で全然大した事は無く、見ていてもこの四人はいいからじいちゃん達を活躍させて!だし、結局最後の美味しい所はじいちゃん達が持って行くしで、主人公は完全にじいちゃん二人。

じいちゃん二人は良い結末になっている感じだけれど、どうもマイロの方は間違っている気がしてならない。
自分の人生を受け入れて、それでも心残りなエディとの関係を少しでも良くしたいと十五年振りに会いに来た人物が、馬になって空も飛べてヤッホー!で、これからも生きていけるからジュマンジに残るわ!って無いんじゃない?
続編で「ジュマンジが大変な事になっているから助けてくれ!」と現実世界の四人の前にマイロが現れる為の伏線ならまだ分かるのだけれど。

で、映画の最後に続編ありありな展開になるけれど、この映画の後だと続編は四人は今作以上に脇役で、現実世界で有名俳優が何人も登場して、その登場人物がジュマンジでブレイブストーンやマウス等の主要キャラクターになりそうな気がしないでもない。

この映画、最早ジャングルのジュマンジが舞台でもないし、再びジュマンジに行った理由もスペンサーが何となく落ち込んで、何となくジュマンジに戻りたかったからという非常にいい加減な理由だし、主人公だった四人は脇役状態でじいちゃん二人の話が主軸で、このじいちゃん二人の喧嘩が一番おもしろいという、前作からしたら何のこっちゃな続編ではあるのだけれど、そのじいちゃん二人がおもしろくて「ウェルカム・トゥ・ジャングル」よりも全然楽しく見れた。

☆☆☆★★
 
 
関連:ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

« | »

Trackback URL

Leave a Reply