ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

2021年08月21日 土曜日

ジェイク・カスダン製作総指揮・監督、ドウェイン・ジョンソン製作総指揮・主演の2017年のアメリカ映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルJumanji: Welcome to the Jungle)」
1995年の映画「ジュマンジ」の続編で、クリス・ヴァン・オールズバーグの「ジュマンジ」が原作。

スペンサー・ギルピンは友人とも言えない友人のフリッジのレポートを代筆したのが見つかり、ベサニー・ウォーカーはテスト中に携帯電話を使っていたのが見つかり、マーサ・カプリーは体育に参加しなかった為、四人は校長に呼び出され居残りを命じられて地下室で作業をする事になった。
その地下室に置いてあった古いビデオゲーム機には「ジュマンジ」というゲームが刺さっており、四人は暇を持て余して「ジュマンジ」を始めると全員の体がビデオゲーム機に吸い込まれてしまった。
四人が気が付くとジャングルにおり、それぞれがゲーム内のキャラクターの姿格好になっていた。
そこに現れた案内人によると、この世界では悪人がジャガーの石像から宝石を盗み出し、その宝石に力で動物を操って世界を支配しようとしており、四人で協力し合って宝石を石像に戻して世界を救って欲しいと頼まれる。
四人は自分達がゲームの中の世界に引き込まれた事を知り、現実の世界に帰る為にはゲームを終わらせる事だと気付き、宝石を戻す為に敵と戦いながらジャングルを進み始めた。

この映画の続編「ジュマンジ/ネクスト・レベル」がAmazon プライムビデオで配信が終わりそうだったので、多分この機を逃すと一生見る事も無いだろうと思ったので、まずは一番初めの1995年の「ジュマンジ」からと思ったらプライムビデオには無かったので、直接繋がる二作目の「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」を見てみた。

2010・2020年代を代表するアクション俳優のロック様ことドウェイン・ジョンソンに、芸達者なジャック・ブラックケヴィン・ハートがちゃんとコメディしていてそこでは見てられるけれど、話や演出は時々下ネタは出ては来るけれど至って程々なファミリー映画で、サラッとは見れたけれど別におもしろくはなかった。

見た目は筋骨隆々のロック様なのに中身はビビりの男子高生で、ドウェイン・ジョンソンのおどおどしている表情は役者として新たな一面も見せていてドウェイン・ジョンソンの存在との落差を活かした笑いは好きだったし、WWEでの決め顔や決め台詞をやっていたのを弄る様な笑いもおもしろかったし、見た目はジャック・ブラックで中身はお喋りな女子校生もジャック・ブラックが楽しそうに演じていておもしろかったし、ケヴィン・ハートは元のジョックな男子高生は結構寡黙なのに喋り過ぎで元の設定無視感はあったけれどケヴィン・ハートも楽しそうだったし、この役者陣は楽しかった。

ただ、肝心のジャングルでの宝石を巡る攻防がおもしろくはなく、初めの時点で既に主人公達が宝石を持っているので宝石探しや宝石が行ったり来たりの攻防戦は無いし、さっさと石像まで行けばいいじゃんだし、何で敵は宝石持ったら特殊な力を持てたのに主人公達は宝石の力は無しなの?だし、何かを探したり、罠を抜けたり、敵を出し抜いたりのワクワク感があんまり無い。
ドウェイン・ジョンソンは必殺技ロック・ボトムを繰り出す肉弾アクションは流石に上手いけれど、肉弾戦が多くはなくて物足りず、皆も時々戦うけれど敵が銃をぶっ放すと逃げるの繰り返しでアクションが物足りない。

始めの「ジュマンジ」のジュマンジがボードゲームだったのに、この「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」では家庭用テレビゲームになっている理由は全く説明無しだけれど、テレビゲームの世界に入るという発想は良いのに、そのテレビゲームの世界に入った後の1990年代のテレビゲームネタはほぼ無し。
NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)はこちらが質問しても同じ話を繰り返すというネタ位で、テレビゲームに入るという設定を活かした笑いをしなかったら、この設定は別にいらない様な気もした。

ジュマンジ内に入るとゲーム内のプレイキャラクターになるという発想も良いんだけれど、最後に現実世界に戻ると本来の高校生の姿の方が慣れていないので違和感が出てしまい、最後の感動も減少してしまった。

そして、映画本編が終わってエンド・クレジットになるとガンズ・アンド・ローゼズの「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」がかかるのは分かり切った演出ではあるけれど、この曲が流れると盛り上がるし、「シャナナナナニー!」って歌ってしまうよなぁ。

この映画、役者陣のコメディを見るという部分では結構おもしろいものの、話や展開は如何にもなハリウッドのファミリー映画で大した事も無い。
しかし、大ヒットしたのは何でか?と思ったら、この映画は「キッズ・チョイス・アワード」「MTVムービー・アワード」「ティーン・チョイス・アワード」で賞を取っているのを知って、成程キッズからティーン向けなのかと分かった気がした。

☆☆★★★
 
 
関連:ジュマンジ/ネクスト・レベル

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