コニャックの男

2012年12月04日 火曜日

ジャン=ポール・ベルモンド主演の1970年の映画「コニャックの男(Les Mariés de l’an II)」。

アメリカの貿易商の娘と結婚する為に、フランス革命が起こり離婚法が成立したので離婚をしにフランスに戻って来た男が革命後の騒動に巻き込まれる。

イギリスと戦争しているので、イギリス人と思われたジャン=ポール・ベルモンドが追い駆け回されるけれど、食料を売りに来たアメリカ人だと分かると大歓迎。しかし、彼は革命政府の指導者を狙った暗殺者を逃がした事で政府に狙われ、抵抗軍となった元貴族達の仲間になったり、そこでも女性で揉め、目まぐるしい展開で常にドタバタしているだけ。結構セットは豪華にしっかり作っているので、歴史大作モノっぽくはあるのだけれど、演出的にコメディっぽくもあり、しかしコメディなら全くおもしろくないしで、何を見せたいのかさっぱり分からない映画。唐突に始まり、訳の分からないオチで終わるし。
人物も基本的にジャン=ポール・ベルモンドは女性に良い顔したいだけの人物で、騒動に巻き込まれても、それに流されて行くだけ。結局何がしたいのか分からないフワッとした人物で、物語を盛り上げない。

これまた邦題の意味が良く分からない。原題「Les Mariés de l’an II」は「二年目の新婚夫婦」で、何がコニャックなのかは良く分からない。特に地域としてのコニャックも関係無いし。

この映画、色んな紹介ではコメディと書かれていたけれど、コメディとしては全くおもしろくないし、歴史モノとしても何を描きたいのかの意図が分からないしで、結局は権威にすがり付き、敵を作って自分が気持ち良くなりたい人達を皮肉的に描いてる映画なのか?目まぐるしい割に、フワフワして掴み所の無い映画。

☆★★★★

« | »

Trackback URL

Leave a Reply