テキサスの五人の仲間
2011年09月23日 金曜日「テキサスの五人の仲間(A Big Hand for the Little Lady)」を見た。
西部劇だけれど銃撃戦は一切無し。ポーカーでの大金を巡るお話。
テキサスの大金持ち五人が集まり、一年間稼いだ大金を賭けポーカーをしている所へ旅の家族がやって来て、どうしてもポーカーがしたい旦那は次第に…といった導入。
この映画は話の展開も登場人物達も濃く、様々な面を見せ、素晴らしい出来。
本当にポーカーではないけれど、徐々に設定やどんな人物かを観客に明らかにしつつ、場面場面で次々と主役が変わり、話は何処へ行こうとしているのか分からないまま引っ張られ、意外な展開へなだれ込んで行き、そして興奮の終幕まで一気に見せ飽きさせない。
何より上手いのは登場人物の扱い。オープニングタイトルでのポーカー参加者の人物紹介をさらっと見せたり、主要人物が次第に個性を濃く出し始め、誰もが生き生きと前に出始める。基本的には皆凶暴、凶悪な人間ではなく、ポーカーを楽しみたいという人々が集まって騒いでいるので、ほわっとして楽しくなってくる。そして、映画が終わればそれぞれの人物が始めの頃とは全く違う印象、皆が強烈な印象、それも爽やかさ満載の印象を残すという、脚本や演出の上手さが冴える。
圧倒される爽快感で物語は終わり、見た後はニコニコしてしまう楽しさ。楽しい人と困った人が集まって賑やかに終わるその感じは、日本の舞台劇で見た事ある感じ。
何も入れずにとにかく見てみると、終わった後にはすっきりと楽しさ満載、心地よい後味で楽しめる傑作映画。
ただ、この映画のDVDはレンタルはある様だけれど販売用のDVDは出ていないみたい。こういう名作が無いのは残念。
☆☆☆☆★