ドイツ語のすすめ・ドイツ語の新しい学び方 - 藤田吾郎
2010年06月19日 土曜日時々来る、「ドイツ語を学ぼう!?」の流行が何でかやって来たので、読んでいないドイツ語入門書をざっと読んでみた。
「ドイツ語のすすめ・ドイツ語の新しい学び方 - 藤田吾郎(講談社現代新書)」
どちらとも同じ著者で、入門書と言うよりは、短めのコラム・評論方式でドイツ語に馴染んでもらおうといった趣きの本。「ドイツ語のすすめ」が初心者向け、「ドイツ語の新しい学び方」はそれを少し越した人向け。
読み進めやすさは抜群だけれど、教科書や参考書の様に文法を表記していて、きっちり文法を理解してドイツ語を学びたい人向けではない。勉強と言うよりは読み物としての本。
この二冊は1964年と1971年初版の本なので、「このドイツ語は古くないのだろうか?」という疑問が。何よりも、文章中に出て来る日本語でも最近では日常会話で余り使わないような「めっぽう安い」とか、「またぞろ」等の言葉が出て来て、日本語自体に古さを少し感じるのだから、今のドイツ語との解離の幅が心配。この本の中で、昔の侍の様な日本語を話す外国人の話を笑い話として書いているけれど、この本を読んでドイツ人に話しかけたらそれと似た状況になりはしないかとも。
「さあ、びっちり文法解説した本を読んでみよう!」とのそこへの入門書としては最適。