沈黙の監獄

2015年12月21日 月曜日

キオニ・ワックスマン監督、スティーヴン・セガールスティーブ・オースチン製作・共演の2012年の映画「沈黙の監獄(Maximum Conviction)」
日本では劇場公開されたが、フィリピン以外はビデオ映画。

元軍人のクロスとマニングは刑務所の閉鎖作業を行っていた。しかし、新たな囚人がやって来、囚人の中には脱獄を計っている者もいた。そこに謎の武装集団が乗り込んで来て、スティーヴン・セガールとSCSAが暴れまくる。

スティーヴン・セガールとストーン・コールド・スティーブ・オースチンの共演が目玉だけれど、まあそれしか見る所は無い。

何か起こりそうな刑務所でやっぱり何か起こり、侵入して来た多数の敵に対し少人数で対抗するという話で、「だからどうした。」だし、脚本を活かす為の特殊な舞台設定と言うよりは撮影費用を安く仕上げる為の一カ所での撮影の様だし、序盤はSCSAが独りで隠密行動しながら暴れまくるけれど、それ以降はほとんど銃撃戦だしで、別にスティーヴン・セガールとSCSAでなくてもいい内容。
話的にも、ただ仲間が殺され敵を殺して行くだけで盛り上がりは無いし、閉鎖された空間の刑務所を活かす訳でもなく、まだ収容されている囚人達を活かす訳でもなく、刑務所内にある監視カメラを活かす訳でもなく、二人が散開して敵を倒して行くのを活かす訳でもなくただうろついているだけだし、本当に色々活かさない。

まあ、話は前提からして突っ込まれるよなぁ。
その日に閉鎖すると言う刑務所なのに、何でまだ囚人がいて、更に新たな囚人が来ているの?全員移送してから閉鎖作業にかかるんじゃないの?退去するはずなのに全然中が片付いておらず、物や設備が大分残ったままだし。
SCSAは敵が二人いた時、片方は速攻で殺したのに、もう一人は殺さず殴って気絶させるだけだし、SCSAは武器はドライバーだけなのに敵が落とした銃も拾わないし、何がしたいんだろうか?

アクションは、スティーヴン・セガールは毎度の手をバタバタさせるだけで、しかも本人ではなくスタントがアクションを行ないカットを短く切って編集で誤魔化す省エネアクションが全開な上、出番自体少ないと言う何時ものスティーヴン・セガール映画で特筆すべき部分は無い。
まだ、SCSAの方がドライバー一本だけで戦ったり、敵にお湯をぶっかけたり、ザ・ロックの必殺技ロック・ボトムを決めたりと多彩な見せ場がある。

この映画、スティーヴン・セガールとSCSAが共演したと言う話題性に喰い付く人向けだけに、それ用として作った毎度のスティーヴン・セガールの粗製濫造されているビデオ映画。
折角SCSAが共演しているんだから、もっと二人で共闘しろよ…と。単にスティーヴン・セガールが出番を省エネして名前で稼ぐ為にSCSAを配役して彼に働かせた感を感じてしまうばかり。

☆☆★★★

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