恐怖の報酬
2012年04月19日 木曜日イヴ・モンタン主演の映画「恐怖の報酬(Le Salaire de la peur)」。
周りがスペイン語を話している中、登場人物達がフランス語で喋り、途中は英語もしゃべるので、場所は何処で、一体何故こんな状況なのか、そんな中フランス人達がやたらと暇を持て余しているのは何なのか、説明が一切無く背景がさっぱり分からないので、この映画は何をしていて、何をしたいのかさっぱり分からずしょっぱなから置いてけ堀。そんな中で、金が無いだの、あいつが気に喰わないだのでの喧嘩だの、やっぱり何がしたいのか分からない事をグダグダと続けて非常に退屈で、置いてけ堀で二度と戻っては来なった。そんな話が一時間位あり、やっと題名の「恐怖の報酬」の話になって行くのだけれど、それも「そのままトラックに積んだニトログリセリンをゆっくりと慎重に運ぶ」話なので緊張感はありゃしない。難関は出て来るけれど、大した難関ではないし、死んだと思ったら生きていたけれど、その後特に何にも無い所で大爆発するし、グダグダ感満載でしょっぱい。最後も何じゃそりゃな墜落。
ジョーにしても金の為なら平気で人殺しまでするのに、ニトログリセリンにはビビりまくり、弱音吐きまくり。途中から人物設定が極端に変わり過ぎ。
あと、色々酷い所も。後ろは町の背景なのに、それが映し出されている投影スクリーンにその前にいる人物の影がくっきりと映っているという酷い出来の合成。「急ブレーキかけたら爆発だ!」と振っておきながら、バンバン急ブレーキかけるし、普通にグラグラトラック揺れているし。危ないニトログリセリンの運搬が大事な所なのに、撮影の手抜きから都合良く爆発せず、脚本の都合の良い所で突如爆発する馬鹿馬鹿しさ。
本当に全体的に間延びした、グダグダとしたこの展開で二時間半はきつ過ぎる。ばっさり切って一時間半以下でも十分。
☆★★★★