ザ・コア
2011年10月14日 金曜日ここ十年位でやたらと作られた感のあるディザスタームービー、大災害映画だけれど、この「ザ・コア(The Core)」もその類で、題名の通り地球の核目指して一直線の映画。
ベタと突っ込み満載。
導入からして、「事件が起こり、政府に突然呼ばれた学者がその重大さに気付く。」といった、何度も目にして、これ以外の入り無いんじゃないかと思える毎度の出だし。話を地球規模の危機にしなくちゃいけないから、理論は飛躍、実際との整合性はほっといての展開で、見ていても疲れて来る。そしてこの手の映画の決まり事、登場人物達の決死の英雄行為で順番に退場も、特に感動は無し。めでたしめでたしで、だから何?で終わり。
おもしろかった部分は、途中にあった地底探検的な洞窟場面。ただでさえこの映画では大災害さえ起らず、それ以外も基本地味な場面ばかりで、迫力が無い。
始まりのワンカットのパーンで街に起こった異常を見せる部分は良く出来ていて、そこがあっただけに徐々にがっくりして行った。
気になったのは、「24」のシークレット・サービス、アーロン・ピアース役でお馴染みのグレン・モーシャワーが、主人公を連れ出す政府の人間で、誰向けのくすぐりだというやっぱりな役でちょこっとだけ登場したのと、数千度という高温の中での命を懸けての作業中、耐熱服防御服から腕が見えてしまっていたのは酷い出来だった事。
期待せずに見れば、期待しない内容で、アーロン・エッカートやヒラリー・スワンク、スタンリー・トゥッチ、デルロイ・リンドー、リチャード・ジェンキンス、アルフレ・ウッダードといったアカデミー賞、ゴールデングローブ賞、エミー賞等を受賞・ノミネートした役者がいるにも関わらずの映画。監督のジョン・アミエルがこれ以降一本しか映画取っていない所を見るとそういう事なんだろう。
酷いと言えば、最近はTVでの映画はBSかCSで見ていて、地上波での映画放映を久々に見たけれど、吹き替えが声優の個性や演技が強く何か変な感じがしたのは見ている内に慣れたので良いのだけれど、この映画は元々上映時間が135分なのに放送時間は1時間45分で宣伝を抜けば1時間40分弱になるというぶった切りっぷり。たまにプロデューサーと監督が編集で揉めるけれど、テレビはそれも無視の強権発動ぶった切り。まあTV地上波の映画を見るなら深夜での放送にしておくべきなのかな。
☆★★★★