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24シーズン2

2021年06月03日 木曜日

24シーズン1を見たのでシーズン2も見てみた。

シーズン1は、多分三回は見たと思うので色々と覚えていたけれど、シーズン2は一回見た切りだと思うのでほとんどを覚えていなくて新鮮に見れてしまった。
覚えていたのはジョージ・メイソンが核爆発を身を張って死んでしまう事と、キムが鬱陶しい事位。

物語の前半の核爆弾によるテロはそんな感じだったっけ?で、ワーナー家の方は全然覚えておらず、デイビッド・パーマー大統領の政治闘争も含めた対応も覚えていなかったので、おもしろく見れた。

シーズン1はバウアー家も、パーマー家も、敵のドレーゼン家も家族の物語だったのに対し、シーズン2ではテロ対策とその後の戦争回避を真ん中にして、もうこっちに振り切っている。
なので、ジャック・バウアーが駆けずり回って証拠を掴んだと思ったら失い…の展開はハラハラの連続だし、デイビッド・パーマーが大統領になって、シーズン2の方が政治的な話になってて、こちらもハラハラの連続だし、最早キム・バウアーは主軸の話しには何も関わって来ない、ただただうざいだけになっていて、終盤で全く出て来なくなったのはよっぽど評判が悪かったからなのか。
このキム編が酷過ぎたので、確かシーズン3からはCTUに入って、少しは話に関わらせる様になったはず。
このシーズン2を見て、誰もがシーズン1で死ぬべきだったのはテリー・バウアーではなくキムだった…と思ったはず。
本当にキム編の話は他の話で行けない時の時間埋めにしかなっていない、どうでもいい話ばかりだった。

ジャック・バウアーは妻を亡くした事でヤバさに一層磨きがかかり、ヒーローではあるものの暴走アンチヒーローだし、早い段階で宿敵ニーナ・マイヤーズが出て来て、シーズン1とは全く逆の関係で進んで行くのもおもしろかった。

デイビッド・パーマーは常に内部からの反乱がある状態で、信頼していたはずの周囲の人間が嘘と陰謀で挑んで来て、こちらも早い段階で宿敵シェリー・パーマーが登場して、何が本当か嘘かのやり合いをするのが非常におもしろかった。

このニーナ・マイヤーズとシェリー・パーマーはシーズン1と2では全く逆の存在になり、一番信用していて補佐してくれた人物が一番信用ならないし、一番危険になっている関係性は見事。
この二人が出て来て何か話すとニヤニヤが止まらなかった。

終盤ではまさかのジャック・バウアーとシェリー・パーマーが対面して直接交渉対決が勃発し、最終的に協力し合う展開は楽し過ぎ。
「24」では不死身のジャック・バウアーと、「24」最強最恐最凶のシェリー・パーマーの二大対決があったのは覚えてなかった。
逆にジャック・バウアーとデイビッド・パーマーは今回は全く直接顔は合わせずなのも、レギュラーなのに全く会わないのが「24」的。

不死身のジャック・バウアーと言えば、このシーズン2で死んでしまうけれど、わたしはジャック・バウアーがシーズン何かで死んでしまうのは覚えていたけどシーズン2だったか。
この後も何回か死んだのだったっけ?

それに「24」では何度か核爆弾が爆発する気がしたのだけれど、普通なら爆発する前に回避出来るのに「24」は容赦無く爆発するよなぁ。
確か原子力発電所も崩壊したはずだし、「24」世界のアメリカって放射能が凄そう。

他の役だとレギュラーだと思った人物であっても振りも無く行き成り死んだり殺されたりするのが「24」だけれど、ジョージ・メイソンは序盤から死にますよ死にますよとキッチリ振りがあり、物凄く良い見せ場で退場って、非常に珍しいし、何て恵まれた役。
ジョージ・メイソンはここで詳しく人物が描かれたけれど、以前見た時はジョージ・メイソンもライアン・シャペル支部長も嫌な奴だし、怪しい奴だった気がしたけれど、自分の出世や保身を気にしている中間管理職としてみたら真面な人ではあるんだよな。
二人共判断は結構冷静だし、上からの命令と現場を考えるとそうなるだろう判断だし、規則を守らない暴走ジャック・バウアーとの付き合いを考えると二人の行動はそりゃそうだろなぁだし。

ジャック・バウアーと並び、ずっと登場し続けるアーロン・ピアースは終盤でやっと登場したけれど、役は立つし、美味しい。
この時点では役としてはまだ成長期間中。

そう言えば特殊部隊員でダニエル・デイ・キムが出ていたと思いだした。
後のカーティスとかも現場の隊員は皆プロで行動や判断が早いのは見ていて楽しい部分。

終盤に出て来たサイエド・アリはただの情報員ではなくて戦闘訓練も受けて戦えるという非常に良い人物だったのに、殺してしまったのは非常に勿体ない。
今後のシーズンで中東系の話の時に時々出て来て欲しかったなぁ。

CTUの職員で序盤で死んでしまったポーラ・シェイファーを演じていたサラ・ギルバートって、どっかで見た事あったよなぁ…と思ったら、「ER」に出てたからか。

あと、最後のデイビッド・パーマーへの攻撃と、その黒幕って、次のシーズンで何かになったっけ?
ただのシーズン跨ぎのクリフハンガーだけで特に発展も解明もせずだった様な気がするけれど、どうだっただろう?
確かシーズン3はサラザール編で、ジャックの弟子的なチェイスが出て来るはずで、このシーズン3が好きだった覚えがあるので、シーズン3も楽しみ。
 
 
関連:24 シーズン1

24をシーズン1から見直してみる

2021年02月26日 金曜日

去年は映画もテレビドラマも全く見ず、今年になってAmazon Fire TV Stickを買ったので、Amazonプライムで見れる映画やテレビドラマで何見ようかな?と検索していて、一番に探したスタートレックシリーズは Netflixでの配信なので見れずで、じゃあと思って「24」を探したらあったので見る事にしてみた。

「24」は十年以上前にDVDを借りて来て見続けていて、でも結局どこまで見たのか忘れてしまったまま、その後NHKのBSでシーズン1の放送が始まったので見ていたのは覚えていたので、このブログを検索してみたらシーズン7までは見て、2016年にシーズン1を見ていた事を知る。

改めて、多分三回目となる「24」シーズン1だけれど、見終わったので感想書こうかな?と思って2016年に書いた感想を読み返してみたら、思った感想がほぼ同じなので省略。

24(2016年04月08日)

自分の感想を読み直してみても、実はドレーゼン一家による復讐劇だった事を忘れていたとか、シーズン1は家族の物語だとか、シーズン1からのキムの鬱陶しさとか、やっぱり同じ感想になるのかとそこも興味深かった。

以前に書いていない感想だと、どきどきキャンプの岸学のジャック・バウアー物まねの決め台詞「本当にすまないと思っている」の本家の方はシーズン1で「すまないと思っている」言っていて、どうしても笑ってしまったとか、ドラマ本編の前のジャック・バウアーの説明部分で「裏切者がいる」と言っている部分で映っているのはニーナ・マイヤーズで、実は大分前から最後のネタバレしていたとか、ちょくちょく撮影スタッフが画面の端に映りこんでいるの見つけてしまったとか。
一番笑ってしまったのは、ジョージ・メイソンがニーナ・マイヤーズに対して説教している中でジャック・バウアーとニーナ・マイヤーズが元不倫関係で、その後にニーナ・マイヤーズはトニー・アルメイダと付き合っていて「ここは身内で回り過ぎている」と怒っていたのだけれど、実際にはジョージ・メイソン役のザンダー・バークレーとニーナ・マイヤーズ役のサラ・クラークとシーズン1放送後に結婚した事を知っているので、お前!お前!で後から見るとニヤニヤが止まらなかった。

やっぱり「24」はおもしろく、わたしの中の三大ドラマ(後二つは「ER」と「スタートレック:ディープ・スペース・ナイン」)
シーズン2以降も続けて見て行こうかと思うのだけど、どうしようかと迷うのは「24 JAPAN」。
インターネットでこれまでの放送を配信しているみたいだけれど、評判的に相当アレらしいので、これを見てしまうかどうか…。
 
 
関連:24シーズン2

24

2016年04月08日 金曜日

2001年からFOXで放送されたドラマ「24」。
現在の所、シーズン9である「リブ・アナザー・デイ」までが存在。

テロ対策ユニット(CTU)ロサンゼルス支局の捜査官ジャック・バウアーは次期大統領と目されているデイビッド・パーマー上院議員の暗殺計画の情報を手に入れ捜査を始める。
一方でジャック・バウアーの娘が行方不明となり、妻のテリー・バウアーが探し始めた。

物語はドラマ内の時間と現実の時間が同じで、全24話で一日の出来事を見せる。

BSで「24」のシーズン1が始まったので、以前に一度見た事はあるけれど久々に見てみた。
もう、シーズン1の放送がアメリカでは2001年だから15年も前のドラマなのか。

改めて見直してみても、やっぱりおもしろい。
一話目から幾つもの話の軸を設け、あちこちに伏線張って「どうなの?どうなるの?」で引っ張りまくり、ワクワク感がたまらない。

上手いのは全24話で一日という構成。
アメリカのドラマって、多くは半年放送し、半年休んで次シーズンという放送形態で、大体1シーズンが20~23・24話位になるけれど、「24と言えば一日だから、24話で24時間、一日を描く」という部分に気付いた人も偉いけれど、それを本当にやってしまうのが凄い。
この後のシーズンでもそうだけれど、一日の経過と共に夜から朝が来て空が明るくなったり、夕方から夜への変化へとかの効果も非常に印象的で、この毎シリーズどうやって日の出、日の入りを見せるかの映像的な時間の経過が好きな部分でもある。

展開としては、ジャック・バウアーを中心としたCTUのデイビッド・パーマー暗殺計画の阻止と内部の裏切り者の捜査。
ジャック・バウアーの娘キム・バウアーの失踪と誘拐からの妻テリー・バウアーの誘拐。
パーマー一家のゴタゴタと盛り沢山の展開がそれぞれに展開しながらも、中盤辺りで過去のナイトフォール作戦が原因となり、実はデイビッド・パーマーとジャック・バウアーが標的となったドレーゼン一家による復讐劇と分かって行く展開は抜群におもしろい。
登場人物が個人の問題を抱えつつも、大きな問題に飲み込まれて行くという悲劇を息をつかせずに、毎時間クリフハンガーで繋げて行くんだからたまらない。

それに改めて見てみると、「24」のシーズン1って家族の物語であり、家族を描いていたんだな。
バウアー家とパーマー家のそれぞれのトンデモない事件の中で、家族を求めつつも離散してしまうという悲劇を描いていて、バウアー家はただ巻き込まれて哀しく、パーマー家の特に夫婦喧嘩はおもしろ過ぎ。シェリー・パーマーが徐々に隠されていた本性を表し始めるのなんか、毎回ワクワクして、キャッキャ笑いながら非常に楽しかった。
でも、バウアー家の方は、やっぱりキムはこの後のシーズンでも現れるうっとおしさは初っ端からで、何かする度にイライラして来るバカ娘は変わらず、テリーは夫と娘のせいでただ可哀そう。テリーも終盤はちょっとうっとおしかったけれど。見ていても「テリーに辛くするの、止めて!」だったし。

それに、大統領候補暗殺という人種差別や政治的な事からのテロや暗殺かと思ったら、個人的な恨みだったのも忘れていた。
「24」って、この後のシーズンがずっとアメリカに対するテロ攻撃なので、それを思ったらシーズン1が例外的な理由だったのか。

序盤からガンガンと攻め、終始緊迫する展開ではあるけれど、ただし、昼過ぎからの展開は明らかに失速、迷走してしまっていた。
始めて見た時も同じ事思ったのだけれど、キムとテリーが隠れ家襲撃から逃げ延びたのに、自動車が崖から落ちて自動車爆発。だけれどキムは何故か無事。テリーは記憶喪失って、展開が粗過ぎでここで一気に冷めてしまう。記憶喪失って、物凄いご都合主義だし、安易に出すなよ。ここら辺以降は誘拐からの脱出後の展開を考えていなかったのかと思う位のキムとテリーの持て余しっぷりったらない。
前半にあった、ジャック・バウアーがデイビッド・パーマーの暗殺を阻止してシークレット・サービスに捕まって逃げ出し、道端の自動車に乗ったおばさんを拉致して工事現場の事務所でまどろむ場面は幕間の小休止で好きな場面ではあるけれど、このどうにもならないテリーの浮気寸前だった事の発覚でも記憶が戻らないグダグダ感と、キムのストックホルム症候群によるリック・アレンへの付きまといが犯罪に加わりそうで結局「だから、何?」というグダグダしたやり取りと展開とか、この夕方辺りのキム編とテリー編が非常につまんない。折角妻娘が暗殺計画の一要素だった前半の絡め方の上手さを思うと、ここら辺は絡んで来そうで来ない下手さばかりが目立っている。
ここら辺がきついので、折角の終盤のドレーゼン一家との対決が思ったよりも盛り上がらないし。

そして、一番のモヤモヤするのが最後の場面だけれど、それまでの、今まで会議室でじっとしていたテリーが突然CTU内をウロウロし始め、何時もの中央の作業部屋ではない誰もいない小部屋を開けまくってニーナ・マイヤーズを探し回ると言う無理のあり過ぎる展開の方が疑問。
最後の展開は、実は生きていました…という結末も撮影されており、DVDボックスの12巻目に収録されていて、わたしもそれを持っていたので最終回が終わったら速攻で見たけれど、映画なら別バージョンの方が結末として正しいけれど、次シーズンもある連続ドラマとしては採用された方が正しいか。と、言うか、どっちにするかはテリー・バウアー役のレスリー・ホープの次シーズンでの契約更新次第な感じばかりはしたけれど。
まあ、この後のシーズンでも契約終了やドラマから離れるレギュラー、準レギュラー陣が唐突にバンバン死んで行く事を思えば、「24」の伝統を作ったという事ではあるんだろう。

あと、そのDVDに付いていた制作者のインタビューを見ると、撮影しながらも次の展開を考えていた様で、多分粗方大筋は決まっていたけれど、細かい部分はその場その場の流れで作っていた感じなので緩い部分も多いんだろうな。

展開に関しても、一回見てしまっていると誰が良い人で、誰が裏切り者かは知っているので、各人の行動と言うか、演技が見え透いてしまうけれど、そこも逆に楽しめた。
序盤でジャック・バウアーを怪しむトニー・アルメイダは悪い奴なんじゃないか?と思っても、誰よりもトニー・アルメイダが一番信用出来る人物になって行く事を思うと、この初期のトニー・アルメイダの感じはおもしろいし、何よりジャック・バウアーが一番信用するニーナ・マイヤーズには「いや、違う違う!」とかニタニタしながら見れるし、ジャック・バウアーをCTUでコンピューター系の補佐をするジェイミー・ファレルは後にクロエ・オブライエンが取って代るのか…とか、そこら辺でも楽しめる部分も多かった。

このドラマがバウアー一家の問題も抱えつつよくある家庭ドラマ風に始まった事を全然覚えていなくて、そこが意外だったけれど、一話目ではジャック・バウアーも普通の父親かと思ったら、徐々に正義と信じる犯人捜索の為なら何でもしてしまう行っちゃってヤバ過ぎるあのジャック・バウアーが結構序盤から見えて、意外とそこは一貫していたんだなと感心。
でも、シーズン1ではジャック・バウアーのあの肩掛け鞄がまだ登場していないんだな。

しかし、一回見て知っていても、始めて見た時も思ったのだけれど、次々と現れる上司らしき人達の立場がよく分からない。
ジャックに内通者がいると知らせたリチャード・ウォルシュはCTUロサンゼルス支局長で、ジョージ・メイソンが支部長。その次に来たアルバータ・グリーンの肩書は?ライアン・シャペルはCTU本部の何?
こんな誰が何の人なのかもよく分からない上司達が次々と現れては何時の間にか交代して新しい人がやって来るので、見ていても指揮系統順に誰が誰の下に付いているのかがいまいち分からず、何時も新しい上司の登場で「んっ?」とつまづいた。
ここら辺、何で次々と違う上司を登場させたのだろう?

バウアー一家もそうだけれど、パーマー一家の方も子供達が親と全然似ていない。もう少し似ている役者にすれば良かったのにと思う。実は皆連れ子なんじゃないかしらんと思ってしまうし。
改めて見ると、デイビッド・パーマー役のデニス・ヘイスバートってあんまり演技上手くない様に思えたのだけれど、何でだろ?顔の演技が大袈裟に感じたんだけれど。
しかし、シェリー・パーマーはやっぱり「24」最強の人物。この後に罵殺すというトンデモない必殺技を見せるけれど、その片鱗はシーズン1からある。一番おもしろいという意味で、「24」の中ではこのシェリー・パーマーが一番好きな人物。

選挙参謀のマイク・ノヴィックって、デイビッド・パーマーに付いていたのに後に再登場した時は「おおっ!」とは思ったけれど、この人が一番冷静な権力志向者だとはこのシーズンでは思わなかったよなぁ。
この後、ドンドン活躍する事になるアーロン・ピアース護衛官って、すでに二話目から登場しているのか。ただ、序盤は結構目立ったのに中盤以降目立たなくなる所か、全く出て来なくなったな。

シーズン1からジャック・バウアーの周りにいる人間は次々と不幸になって行くのは変わらない。
捜査官で上司っぽいリチャード・ウォルシュは二回だけ登場して死亡。
倉庫を捜索中に偶然出会った女性警官も一話だけで死亡。
テリーもそうだし、ジャック・バウアーに関わるとろくな事がないのはシーズン1からも。アメリカを救い、人々も救ってはいるけれど、死神の印象は拭えない。
 
 
久々に「24」を見たけれど、やっぱり連続ドラマでしか描けない構成で描き切るアクション・サスペンスとしては抜群におもしろいな。
シーズン2も見たいけれど、流石はNHKだけあって、このシーズン1も週4本という変な編成だったし、これまでBSでシーズン1の最終話が思いっ切りクリフハンガーなのに関わらず、シーズン1だけ放送してシーズン2以降は一切放送しなかった「プリズン・ブレイク」の例があるクソみたいな編成しかしないので、NHKに期待するだけ無駄なのは知っている。
 
 
関連:前期のドラマは「24」

前期のドラマは「24」

2016年04月06日 水曜日

2016年1月から3月までの三ヶ月の間で見たテレビドラマは、

CSI:マイアミ 3・10
CSI:NY 1
バーン・ノーティス 6

そして、新たに見始めたドラマは、

ナイトライダー 1
24 1
バトル・クリーク 格差警察署
ヒューマン・ターゲット

ドラマに時間を取られる事に疑問を抱き始めてしまったので、これまでよりも数的には非常に少ない。

「CSI:NY」はシーズン1がDlifeで始まったので見始めたけれど、以前に地上波で途中から見始めたし、「ナイトライダー」は子供の時に見ていたはずだけれど、全然内容は覚えていなかったのでほぼ新作扱いで別記事へ
24」も、もう十年程前に見たけれど、やっぱりおもしろく、忘れている事も多かったので別記事へ
バトル・クリーク」と「ヒューマン・ターゲット」は完全初見なので別記事へ。
 
以下、感想。
 
 
CSI:マイアミ 3

CSIフランチャイズの中でも一番科学捜査要素が薄く、やたらとホレイショ・ケインの尋問で話が進んでしまう事に面白味を感じなくなり、ホレイショの俺様カッコ良いだろドラマにウンザリしていたのは結構前からだったけれど、毎週毎週地上波とDlifeで「CSI:マイアミ」を二話ずつ見てしまい、特に地上波が一番おもしろくなくなってしまっている最終シーズン10だった事もあり、多分一番乗っていたであろう時期のこのシーズン3さえ興味が薄れ、ゲームをしながらの流し見になってしまっていた。

確か、以前地上波で放送していた時にこのシーズン3を見たはずなのに結構覚えていない回がほとんど。「CSI:NY」のシーズン1は中盤以降見た事のある回が多かったという事は、それだけ「CSI:マイアミ」の方は印象に残っていないって事か。

このシーズン3で不思議なのは、7話「津波大パニック 無法地帯」と16話「エバグレーズ炎上」だけが何故か通常回よりも長い63分。アメリカでの放送枠としては1時間15分とか、1時間半になるのかしらんけれど、何故この二話だけ特別版なの?
「CSI:マイアミ」のこれまでや以降のシーズンでもこんな微妙なスペシャルはないし、他の「CSI」「CSI:ニューヨーク」でもこんな事は無いし。
このシーズン3の時期が一番調子良く、一番調子に乗っていたという事なんだろうか?
実際、このシーズン3が視聴者数的にも一番良く、七割以上の回で2000万人を超えている。
シーズン9・10辺りになるとシーズン3の半分以下の1000万人前後で、1000万人を切る事も多くなってしまっていたし。

その16話「エバグレーズ炎上」には「バーン・ノーティス」のマイケル・ウェスティン役でお馴染みジェフリー・ドノヴァンが出演していて笑ってしまった。
「バーン・ノーティス」と言えば舞台がマイアミで、シリーズ通してほとんどマイアミでの撮影で、マイアミと言えばこの人の二大巨頭が共演していたとは知らなかった。
以前から「バーン・ノーティス」のマイケル・ウェスティンの家になっている建物って、「CSI:マイアミ」の宣伝明けの空撮とかで映ったりしていないんだろうか?と、同じマイアミが舞台のドラマ間での繋がりが気になっていたのだけれど、マイケル本人が登場していたとは。
この16話は2005年放送で、「バーン・ノーティス」は2007年からなので、まだこの時点ではマイケル・ウェスティンは存在していないんだけどね。

それに19話「モンスターの復讐」には、「ホワイトカラー」のモジー役でお馴染みウィリー・ガーソンがラボの分析官で登場。ただ、これ一回限りでその次の回には登場しなかった。
調べてみたら、シーズン5の4話「美しい男たち」でも同じ役で登場していたみたいで、何でこんな数年後の登場なんだろうか?

最終話「去りゆく者たち」で、これまで散々振って来ていたホレイショ・ケインの弟レイモンド・ケインがやっと登場するけれど、これまでの振りを考えると非常にあっさりした話で肩透かし。
それにこのレイモンド・ケインって弟なのに、ホレイショと全然似てない。腹違いの兄弟とかいう設定もなさそうだし、何でデヴィッド・カルーソと似ている人にしなかったのだろう?
で、このレイモンド・ケイン役のディーン・ウィンタースって、丁度見始めたドラマ「バトル・クリーク」の主役であるラス・アグニューを演じているんだな。
 
 
CSI:マイアミ 10

で、その乗っていた「CSI:マイアミ」もやっとの最終シーズンのシーズン10。
もう何シーズンも前からホレイショ・ケインの「俺様は絶対的正義で、犯罪者には容赦無く、弱い者には優しい俺様カッコ良いだろ~!」には飽き飽きだったけれど、このシーズンはもうホレイショの人物像が壊れようがお構いなしで好き放題で酷い。
ホレイショって、日本語吹き替え版のやり過ぎで非常に攻撃的になってしまっていたけれど、このシーズンでは容疑者を人気の無い所に連れ出し、殴って情報を引き出そうとする違法な捜査にまで手を付けてしまう。これで重要な情報が得られたのかは分からないし、このホレイショの暴走が伏線になっているのかと思いきや何も無いしで、このホレイショの変化は意味不明。

この「ホレイショ並びにマイアミ・デイド署は絶対的正義!」という自惚れっぷりは酷く、12話の「知能化弾」では、死を間近に迎えた悲劇の企業家に「マイアミ・デイド署の公正な人に託した」とか言わせてしまう様なやり方には反吐付きそうになった。

そう言えば、シーズン3も同時に見ていて気付いたけれど、やっぱり「CSI:マイアミ」って、脇の準レギュラーや抜けて行ったレギュラーに対しての対応が極端。
シーズン3で辞めてしまったティム・スピードルはシーズン3の終盤で名前が出て来たし、シーズン6では幻影と言う強引な方法でゲスト出演していたけれど、分析官のマクシーヌ・ヴァレーラはずっとラボで出続けていたのに何時の間にかいなくなってしまったのにその事に言及されもしないし、シーズン3でも急にいなくなったと思ったら復帰したりとその出たり入ったりの意図が分かり難いし、その他のラボの分析官もシーズン3で見た人は何時の間にかいなくなっているし、「CSI」の脇役が育ち、レギュラーがほぼ登場せずに脇役だけで丸々一話作った事を思うと愛が無いよなぁ…。

シーズン10はシーズン3以下におもしろくないので、ほぼゲームをしながらの流し見。
同時に「CSI」や「CSI:NY」を見ていると、「CSI:マイアミ」がやっている事とわたしが「CSI」シリーズに求めている事が違うので見れば見る程つまんなくなってしまった。
細かい証拠採取や分析をする科学捜査や、誰が犯人なのかを探って行く推理モノとしてのおもしろさや、決して善悪で別けれない事件や解決した様で後味が悪いというのが「CSI」シリーズだと思っているのに、「CSI:マイアミ」はそこら辺がドンドンと薄くなり、結局悪い奴をホレイショが追い詰めるだけの毎度の展開には飽き飽き。
始めはホレイショの「両手を腰に置いた所からサングラスをかけて、何かの一言からの『♪イエ~イ!』のThe WhoのWon’t Get Fooled Again」が面白過ぎたのだけれど、それもシーズンが進むにつれうっとしくなってしまったし。
その大きな要因は、ホレイショ・ケインを吹き替えている石塚運昇のやり過ぎ演技。ホレイショ・ケイン自体は抑え気味に非常に丁寧に話しているにも関わらず、日本語吹き替えでは、何故かガンガンに攻めて来る演技にしてしまい、後半のシーズンではやたらと脅して来る暴力警官紛いの人物になってしまっていたしなぁ。
連続ドラマでは原語よりも絶対吹き替え派なのに、このドラマだけは原語で字幕で見るべきと強く思ってしまった。

Dlifeでは続けてシーズン4も始まったけれど、もう「CSI:マイアミ」は見ていて楽しくないのに義務感だけで見てしまっていたので、シーズン4の1話目でナタリア・ボア・ヴィスタが初登場した場面を見て、終了。やっと「CSI:マイアミ」終わった。
 
 
CSI:NY

で、「CSI:NY」。

Dlifeでは「CSI」で「ベガス – マイアミ合同捜査」を放送した直ぐに「CSI:マイアミ」の放送も開始されたのに、「CSI:マイアミ」で「マイアミ – NY合同捜査」が放送されて結構暫く経ってからの「CSI:NY」の開始で、やっぱりDlifeの編成は意味不明。

「CSI:NY」は「CSI:マイアミ」でホレイショの好き放題の反省もあってか、「CSI」に戻った様な科学捜査を押し出した構成。
マック・テイラーも「直感は感じる事もあるけれど、証拠がないと動けない」と言い、まるで何かを感じたら証拠が出る前に脅してすかして容疑者を犯罪者扱いしてしまうホレイショを揶揄する様な台詞まであるし。
事件も、取り調べでなく、証拠の分析で進めて行くので楽しい。やっぱり、CSIで一番盛り上がる場面って、ラボで証拠を分析し、それが何なのかが分かる所なんだよな。

ニューヨークが舞台だという事もあって、警察署やモルグ等はレンガ造りの古さを出す一方、ラボはSF的な無機質な部屋にしていたりと、そこでも特徴を出している。

「CSI:マイアミ」は一度見た事あるはずのシーズン3でも、「これ見た事あったかなぁ?」という事がほとんどだったのに、「CSI:NY」ではシーズンの途中から「あ、これ見た事ある。」という回が出て来て、それ以降は覚えているという事は、やっぱりこの方向性の方がわたしは好きなのか。
 
それに、今まで映画ではわたしが思う「この役者が出て来たら、その人がまず真犯人か悪い奴」の三大役者の内の一人だったゲイリー・シニーズが正義の静かに熱い、元海兵隊だけれど物凄い科学者気質のおっさんを演じているというのも好きな部分。
因みに、後の二人はレイ・リオッタケヴィン・ベーコン
 
 
バーン・ノーティス 6

このシーズンになって、特に中盤以降の今までの展開とは違う展開に結構戸惑った。

このドラマって、マイケル・ウェスティンの解雇に関する事件が主軸となり、毎回持ち込まれる他人の問題を解決するというのが基本だったのに、中盤では弟の死亡の原因を探って追い駆け追い詰められの展開ばかり。これがおもしろくない訳ではないのだけれど、全然雰囲気が変わってしまい、これまでの流れだと飽きられたのかと思ったのかのテコ入れ感を物凄く感じてしまう。
特に今までどんな窮地でも平和的、もしくは誰も殺さないまでのやり方でやって来ていたマイケル達が、終盤ではバンバン銃撃って人殺しも構わなくなってしまっていたし、何より準レギュラーだった弟が死んでしまうという展開で、「バーン・ノーティス」がこれまでしていた事や、求めていたモノではない展開にどうして付いて行けず。
それに中盤以降の、あれだけ前シーズンで強敵として引っ張り続けていた大ボスだったアンソン・フラートンが結局いまいち訳の分からない理由であっさり過ぎる程あっさりと退場し、その黒幕も結局あっさりと片付け、その後の逃亡劇も引っ張った割に今までの事を考えると簡単過ぎる方法で解決してしまい、その後も結局何だかよく分からないままでシーズン跨ぎで引っ張るという事をしてしまい、とにかく展開の早さを優先した様な展開で常に消化不良のまま。「24」的な常に緊張と緩和を続け、窮地をどうするかのクリフハンガーをしているのだけれ、それがいまいち良くないので悪い方に転がってしまった感じはある。

次のシーズン7が最終シーズンになるけれど、このシーズン6の中盤以降の感じでやられたら非常に微妙な感じになってしまう様な気ばかり。
それに、シーズン1が全12話で人気が出てシーズン2・3が各16話。シーズン4~6が各18話と増えて行ったのに、最終シーズンとなるシーズン7は全13話と減ってしまっているのも不安材料。

「CSI」の刑事ルー・ヴァルタン役でお馴染みアレックス・カーターが、シーズン終盤になってアメリカ国家安全保障局のジェイソン・ブライ役で登場していたけれど、話の感じだと以前にも登場した様な雰囲気だったので調べてみたら、シーズン1・2で各一話づつ登場し、このシーズン6の一話で登場し終盤でまた登場したらしいけれど全然覚えてなかった。 
 
 
前期は、「CSI:NY」はこれまで地上波で見ていたけれど、シーズン1から改めて見始めたので、「CSI:NY」を除けば続けて見ていたドラマは全て舞台がマイアミだったって。もう、マイアミはアメリカの中で一番の犯罪都市の印象がこびりついてしまった。

それに、「CSI:マイアミ」がシーズン10で終り、それを契機にDlifeで放送している方も止め、最早自分で好んで見ているはずなのに一度見出したからという義務感による呪縛から解放された安堵感で一杯。
「CSI:マイアミ」を見続けたら、「何で連続テレビドラマを見るのか?」という哲学的な自問自答に行き着くというヘンテコな事になってしまったなぁ。
 
 
関連:ナイトライダー
   24
   バトル・クリーク
   ヒューマン・ターゲット

24 シーズン7 終

2010年04月26日 月曜日

海外ドラマは今年に入ってから、結構有名所がわんさか。
24」に「LOST」、「CSI:マイアミ」、「バーン・ノーティス」、それに「ER XIII」まで始まったしで、今期は豊作期。

そんな中、「スタートレック ヴォイジャー」から「スタートレック ディープ・スペース・ナイン」へと、ずっとスタートレック三昧で「DS9の次は…」という事で久々の「24」。
シーズン7の二時間特別前日譚の「24 リデンプション」も見たけれど、連続ドラマ本編はシーズン6以来ほぼ二年ぶりという懐かしさ。全米脚本家組合ストライキは影響が大き過ぎだなぁ。

さて、話の内容は毎度の「テロが起こりそうなのでジャック・バウアー大活躍!」で分かってはいるが、やはりおもしろ過ぎ。
今回は最近の映画事情に合わせてか、大爆発!の様な派手過ぎるアクションより、市街地戦とか狭い場所での戦いとかの現実志向に行っている。しかし、今回は特に展開の早さ、クリフハンガー意識し過ぎで話の場当たり感と言うか、「その展開は…」と言うのが結構多かった。毎度の各話毎のクリフハンガーはもちろん、宣伝前のクリフハンガーも飛ばしてる。もう、放送毎月に一人ずつ犯人のボスが変わって行く位。その分目が離せないし、次も見なくては感で、毎回ワクワクしっぱなし。
登場人物は同窓会的で、これまでを見て来た人には楽し過ぎる展開。だがしかし…という展開で、やっぱり毎度の「ジャック・バウアーも周りの人間も誰も幸せにならない」辛さも。特に今回はやたらと周りの人間がジャック・バウアー化、「自分が正しいと思った事の為に暴走しつつ行動して、危機は回避出来るが自分は幸せにはならない」と言う方向に行く。
そう思ったら、ジャック・バウアーは特異なキャラクターになったなぁ。自分でいけない事と分かっていながら暴走して無茶苦茶して事件を解決に導く、ヒーローなのか、アンチヒーローなのか、悪者なのか、なかなか判断がつかない主人公へと変身。特に今回はそこら辺がポロッとジャックが喋るもんだから哀しさもあるし。
そして、「あの人が出て来たら話が急にグダッとなるから、出て来ないで!」の、あの懐かしい人が終盤で登場するのだけれど、今回は以外に良い所を持って来て、今までの印象をひっくり返す良さだった。

思ったのは、ジャックと共に行動する相棒がいた時の方が「24」はおもしろい。今回もそうだけど、その相棒からの視線でジャックがどんな人物で、どう思っているのかが出て来て、普段自分の事をあまり喋らないジャックが見れて良いし、信頼、反目もありながら成長して行くのが見れるのも。

次のシーズン8でついに「24」も終わり、ジャック・バウアーに安息が訪れるのかどうかわからないけれど、最後になってしまう残念さがあるけれど、やっぱり次のシーズンが楽しみで早く見たいとの欲求が!
 
 
そういえば、このシーズン7の地上波放送が物凄い変則的だった。年末年始に一気に何話毎と放送して、暫く放送無かったと思ったら毎週放送に変わって続き、一体何なんだったのだろうか?どっちかにしろと。結局録画していたのを見たんだけれども。

24 シーズン6

2008年09月04日 木曜日

24 シーズン6」を見終わった。

毎度のトンデモない展開は当たり前だが、権力闘争、外交、戦闘、恋愛諸々のてんこ盛りで飽きさせないし、おもしろすぎ。
ジャックの超人的活躍も楽しいのだが、今回の様なはっきりした政治的な駆け引きの方に興味は行く。
しっかり今の時勢、「中東、ロシア、中国」も最近のシリーズでは要点になってきているし。
政治方面では、まるでスパイ映画に出てくる美人秘書を連れた悪役の様な副大統領の印象の方が残り、大統領は主よりも脇になっていたような。
今回は序盤、中盤、終盤で話の向きも違うし、登場人物の印象も違って来るし、非常に動きが激しかった。
悪役が良い奴へ…は、連続ドラマの脚本の面白さ。
それに、おっちゃん、おばちゃんの丁々発止のやり取りや活躍、ちょっとした仕草や行動、顔で物語る演技はたまらなく好み。
こちらのドラマの常に主役が若手だったり、自分の感情を言い切るのには、もう少し演技、演出で見せてよ!とは思う。
にしても、今回は前シーズンからの引っ張りがあるので、シーズン5は新展開の前編でシーズン6は決着編の後編の様な感じがした。
だが、未解決事件はまだ残って、それが次に…という事だろうが。

シーズン6を見終り次はシーズン7なのだが、2008年は脚本家組合のストライキでシーズン7が製作されなかった。
しかし、その代わりと言う事なのか、今年の11月に2時間のTV特別編「24: Redemption」、(「24: Exile」から改題したのか?)があちらで放送される予定だそうだ。
コミックコンベンションで流された予告編を見ていると、知っている登場人物が出て来る度にワーワー声を出して盛り上がるのはアメリカらしいが、何だか展開はいつも以上に暗そうだし、リアルタイムで行くのかも分からず。
その特別編はいきなり二日後にはそのDVDが出る様だし、来年にはシーズン7が始まる様だし、今年の分を取り返そうと攻めている印象。
シーズン7にはあの男が何故か帰って来るようだし楽しみだが、日本にやって来るのはいつの事やら…。

24-5 終

2007年06月12日 火曜日

さて「24 シーズン5」を見終わった。
今回は評判は良いようだが、何だか途中で時々萎えてしまったいた。
脚本家のはっちゃけ過ぎか、アメリカ連続TVドラマに良くある契約関係での人物の扱いか、一撃必殺の見せ場無しでそのまま終わって行くのに。
もう少し余韻をちょうだいと。
そこ以外は、現場班と政治班が白熱し過ぎて面白かった。
特に大統領側のぐだぐだ泥沼感は、どこぞの現大統領を思い浮かべ、まさにパロディ的に茶化した感じで、話にのめり込む。
活劇もsneak満載、映画でする様な事どんどんするし、惜しみなしで息つく暇無し。
様々な海外連続TVドラマを見て毎回思うのは、毎週こんなの見れていいなぁ・・・と。

24-5

2007年04月23日 月曜日

どうもTVの連続ドラマが面白そうなモノが無いので、「24 シーズン5」を見始めた。
契約的在庫一掃セールをぶち上げて、意外すぎる展開でダイジョブかと思っていたが、毎度の伏線張りまくり、濃く偏屈な人物が次々登場で、やはり止められない。
内容が濃いので、時間表示出るたびにため息をつき、一話が終わると「ちくしょう!!」と次を求めてしまう。
暫く楽しみ。

新スタートレック シーズン2

2024年03月07日 木曜日

新スタートレックStar Trek: The Next Generation)」シーズン1に続けてシーズン2も見たのだけれど、NFLが終盤戦でそっちを見てばっかりだった事と、シーズン2になっても毎回おもしろいという訳でもないので、いまいち乗って行けずに見終わるまで時間がかかってしまった。
シーズン1からのテコ入れが所々であったりするのだけれど、話は時々おもしろい。結構つまんない回も多いという感じで、TNGって安定しておもしろいと思っていたけれど昔に見ていなかった初期ってこんな感じだったのか…とも、ちょっと残念な感じもあった。

1話「光から生まれた生命」から2シーズン目の初めの回だけあって新たな手直しと言うか急なテコ入れ感がチラホラ。
ビバリー・クラッシャーがおらずキャサリン・ポラスキーが変わりの医者として赴任。
ジョーディ・ラ=フォージが機関部長に。
今まで一切出て来なかったラウンジが登場し、そのバーテンダーのガイナンが登場。
特に説明も無くウィリアム・ライカーが髭面になっている等、新登場人物や新たな設定を付けたりと色々見直したんだなぁと思うシーズン・プレミア。
ビバリー・クラッシャーがおらず、これ以降もシーズン2ではほぼ登場しないので「あれっ?」となって何だろうと調べてみたら、どうやらビバリー・クラッシャー役のゲイツ・マクファーデンと初期のショーランナーで脚本家のトップだったモーリス・ハーレーと揉めたらしく、モーリス・ハーレーがシーズン1でゲイツ・マクファーデンを解雇したのでビバリー・クラッシャーがおらず、シーズン2まででモーリス・ハーレーが降板したので製作総指揮のリック・バーマンがゲイツ・マクファーデンを呼び戻したのでシーズン3からビバリー・クラッシャーが再びレギュラーになったらしい。
TNGも初期は色々あったんだなぁと思いつつも、このビバリー・クラッシャーがエンタープライズを降りて宇宙艦隊医療本部に転属したとなったけれど、じゃあ息子のウェスリー・クラッシャーはどうなるんだと思ったら何だか分からない理由でそのままエンタープライズに残っている。
ウェスリー・クラッシャーって母親がエンタープライズにいるからウェスリーもエンタープライズいられるんじゃないの?と思ったり、そもそも艦隊の試験に落ちて正式な士官でもないのにそのまま残れているって何?と思ったり、まあ演じていたウィル・ウィトンがそのままレギュラーだったからの苦肉の強引な策なんだろうなぁ。
今まで何人か登場しては定着しなかったエンタープライズの機関部長にジョーディ・ラ=フォージがなったけれどここもなれる条件とか特に試験とかも無いみたいで、役柄的に微妙だったジョーディに機関部を当てがった感が強かった。

2話「闇の住人」は太刀打ち出来ない圧倒的な存在に翻弄されるという「宇宙大作戦」からお馴染みの毎度の話なんだけれど、始まりが謎の虚空に捕らえられて、その中で存在しない敵味方の宇宙船が出て来たり、捜索しに行った宇宙船の中でブリッジから出てもブリッジという無限回廊化した映像とかおもしろく、これぞスタートレック。これぞSFテレビドラマといった感じでワクワクして見れた。

3話「ホログラム・デッキの反逆者」はデータとジョーディ・ラ=フォージの休日にホロデッキでシャーロック・ホームズとジョン・ワトスンごっこをするほのぼの話から、ホログラムのジェームズ・モリアーティが自意識を持ちだし外の世界を理解してエンタープライズの制御まで握り始めるサスペンスへとなって行く上手い展開でこれも楽しく見れた。
ただ、前編のお遊び場面が長くておもしろい一方でモリアーティの成長が急展開過ぎて都合良過ぎに感じてしまったし、そもそもこの時期のホロデッキの設定がゆるゆるで、簡単に制御不能で外から何も操作出来ないとか、ホログラムが簡単に船の制御を握れてブリッジや機関室よりもホロデッキが優先される問題有り過ぎなエンタープライズの仕組みもあるんだけれど、何よりホロデッキ内の紙をそのままホロデッキ外まで持ち出しているホロデッキの設定の適当さったらない。
ホロデッキ内の紙が持ち出せるならモリアーティも外出てしまうだろ。

6話「コンピュータになった男」はデータがアンドロイドなので他の意識に乗っ取られる可能性があるという所からの話なんだけれど、データの体を乗っ取ったグレイブス博士はどうやって自分の意識をコンピューターにデータ化したのか?とか、その意識をどうやってデータに移したのか?とか、どうやってデータの意識を元に戻したのか?とかの説明が一切無くて非常にお座なりでせっかくの題材がぶち壊し。
そもそも他の意識を簡単に移せて書き換えも可能なデータのプログラム?の設定が雑であるけれどSFとしての嘘すら見せない脚本は結構酷い。

7話「DNA」では急激な老化が問題になる回で、原因が遺伝子操作された人間と言えばスタートレックの世界ではカーン・ノニエン・シンの様な優生人類が既に出て来ていて、優生人類によって優生戦争が起きて地球が滅茶苦茶になったというのに、また同じ様な事を繰り返している惑星連邦の人間の馬鹿さに引っ掛かかってしまう。
ただ、見所はそこではなくて、何でも何とか問題解決してしまう技術屋マイルズ・オブライエンの活躍。
まだ名も無き脇役の転送部長だけれど、シーズン2なってから何度も登場して転送部長の役職に納まり、更にこの回では上級士官の会議に参加して絶体絶命な所からの起死回生案を出して役が非常に前に出て来る扱いになっていてオブライエン好きとしては非常に熱い回だった。
それにこれまでエンド・クレジットで「Transporter Chief」だったけれど今回からオブライエンが「Chief O’Brien」と出ていて、多分この回から名前がオブライエンになったはずの回。

8話「倒錯した美学」は交換プログラムでライカーがクリンゴン艦の副長になる話でクリンゴンをより描いた話。
クリンゴンは「宇宙大作戦」では数話でだけの登場で詳しくは描いていなかったし、このTNGでは惑星連邦人のウォーフが基準になっていたのでクリンゴン人の印象が好戦的か何時も仏頂面で何を考えているのか分からない種族だった所から結構大きく変えて、好戦的ではあるけれどクリンゴンは自分達の価値観があってそれに従って生きていて、下品な冗談を言って笑い合うという部分も描き、この回でクリンゴンが凄く活き活きして来た。
わたしはこの後々を見ているのでこのクリンゴンの方が馴染みがあって、やっとクリンゴンがクリンゴンっぽくなって来たと思えたという事はこの回がクリンゴンを道付けたという意味で結構重要な回ではあったんだろうなぁ。
しかし、ライカーがクリンゴン艦の副長になるって結構無理なくない?と思ってしまった。
まだ惑星連邦内の種族が宇宙艦隊に来るのは分かるけれど、同盟国とは言え、まだ地球人を見た事も無く、よく知らないと言うクリンゴン人の所へ惑星連邦人を迎え入れるってこの時はお互いの関係が相当良かったのか、お互いに信頼関係を築こうとしてたのか。
それでも遮蔽装置を持っていない惑星連邦なのに遮蔽装置があるクリンゴンの戦艦の副長にまでしてしまうってクリンゴンなのに余りに不用心過ぎ。

9話「人間の条件」はデータが一体何者なのかを少し進める話で、皆データが好きだなぁ。
元々データが人間的過ぎるので人間と機械の差がより曖昧ではあるけれど、人間とは何か?をやっていて興味深い話ではある。
設定は「宇宙大作戦」でもあった裁判物でデータが個人なのかどうかを争うんだけれど、何でライカーが原告側なのか?という事もあるし、そもそものデータが宇宙艦隊の所有物だという前提がどうにもしっくり来ないのでずっとモヤモヤしていた。
データが起動されてから宇宙艦隊までの流れが全然描かれて来なかったので宇宙艦隊の所有物になっているという部分がさっぱり分からず、自分の所の所有物なのに勲章あげるの?それって宇宙艦隊が個人と認めているんじゃないの?と思ってしまい、そこら辺を描かないくてなおざりだし、お座なりだしでそこは裁判でついて行かないのか…と思ってしまった。

14話「イカルス伝説」はライカーの父親が登場して親子の確執の話。
ただ、この本筋はライカーが父親に対して何で怒っているのか?とか、結局何が親子の問題だったのか?とか、何故ライカーは急に父親を許したのか?とか、ライカーは何で昇進を留まったのか?とか、引っ張りに引っ張った割によく分からないままで放り投げた感じで脚本がいまいち過ぎ。
まだウォーフの話の方が興味行ったし、それよりもオブライエンがライカーに「何か悩み事か?」と聞く様な仲だったり、ウォーフの儀式にもしっかりオブライエンが参加していたりと、オブライエンがレギュラー並みに前に出始めて来た方がおもしろかった。
それに謎の暗棒術?でライカー親子が戦うのだけれど、その道場?の床にカタカナで「アタル」「ラム」とか、旗らしき物にはひらがなで「うるさい」「やつら」という文字があり、完全に製作陣の中に「うる星やつら」好きがいたらしく、その人の悪乗りを出してしまっていて大分スタートレック感をぶち壊す酷い回でもあった。
こんな事を今のスタートレックシリーズでやったら問題視しかされないんだろうけれど、そう思うとこの時期のTNGってまだ良い意味でも悪い意味でも大らかだったんだろうなぁ。

15話「未知なるメッセージ」は自然災害で崩壊しかかっている惑星の住人を艦隊の誓いに照らし合わせて助けて良いかの話とデータの人間的感情らしい話を合わせた回。
やっぱりこの初期のTNGって脚本がぬるい。
これまで宇宙艦隊が出来て200年位経っていて宇宙で色んな出来事にあって来たはずなのに、ファースト・コンタクトをまだしていない文明の自然災害での危機に関して人道的に助けるか否かの判断が決まっていないとか宇宙艦隊って緩々過ぎ。
これはこの回での一番の主軸であるデータと惑星上の女の子の声だけの交信でデータが情が入って本当は助けちゃいけない相手を助けようとするという展開にしたいという為の設定だとは分かるのだけれど、そのデータと女の子の交信は初めの一回だけで後は全然描かないのでデータの入れこみ様が分からなくなってしまっていて大分まずい。
このやり取りをしっかり描くからデータの行動が分かって見ている方もデータに思い入れて行くはずなのに、それを全然描かないので設定からの展開がただ進んで行くだけになってしまっている。
全体の展開も初めはウェスリーが惑星の地質調査のリーダーになってそれで悩みながら成長するという話だったのに、そこが段々と薄くなってデータの方に軸が移動してウェスリーはどうでもよくなって行ってしまって、二つの話を同時並行で進めるというやり方がどっちも薄口にしかならかったという悪い方に出た回。

16話「無限の大宇宙」でいよいよボーグが初登場。
やっぱりボーグは強烈な個性で、今までの交渉と理解で何とか平穏に収めて行く方向性から交渉も相互理解も不可能な存在もいて自分達に対する危険性にどう立ち向かうかという新たな方向性を出している部分でもおもしろい回だった。
ただ、それ程ボーグを詳しく描いていないので本当にボーグの顔見世回で、何かしらあったQとガイナンの関係とか、ボーグとガイナンの種族の関係とか、ボーグとこれからまた会うかもしれない…といった今後の伏線を匂わす回でもあり、やっぱりこれを見るとボーグをもっと見たくはなった。
それにQがボーグに引き合わせたとは知らなかった。
自分をエンタープライズのクルーにして欲しいからボーグに合わせて危険だから自分を仲間にしろと考えるQって、ボーグの今後の惑星連邦への攻撃を知っていると相当ヤバ過ぎる考え方。
ボーグが既に結構近くに来ていたという事はあるけれど今後の惑星連邦とボーグの戦いってある意味Qのせいでもあったのか。
にしても、結局Qがクルーにして欲しいという話が最終的に何だか有耶無耶で、Qの行動も遠い所にいる驚異の存在と引き合わせる為に使っただけの感じで、このシーズンではこういう考えついた設定に持って行く為の導入が出口辺りでお座なりになって行くというのが多い気がする。

17話「愚かなる欲望」は害のなさそうなパクレド人を助けたらジョーディを人質に取られて情報や技術をよこせと脅される話。
様々な異星人から情報や技術を理解しないまま盗み出して使っているパクレド人ってエンタープライズのクルーや惑星連邦を皮肉っているのかな?と思えて来たのは、この前の回でQが登場していて、これまでQは散々地球人は未熟で危険だとやって来たからなんだけど、別にそういう意図はないのかな。
ピカードやライカーだとちゃんと理解していると言いそうだけれど、Qからしたらだから地球人は…となりそう。
前回から登場した機関部の新人士官ソーニャって台詞も多かったし、登場からドジな新人として役を立てていたのにこの回までしか登場していなくて、準レギュラーにするつもりが何かあったのかな?
このソーニャ・ゴメスって「スタートレック:ローワー・デッキ」で出て来るみたいで、声はちゃんとこのソーニャ役だったリシア・ナフがしているみたい。
このリシア・ナフって調べてみたら映画「トータル・リコール」で胸が三つあった人の役だったのか。

20話「愛の使者」はまだ惑星連邦とクリンゴン帝国が戦争状態だった七十五年前に行方が分からなくなり乗組員が冷凍睡眠状態だったクリンゴン戦艦が近々目覚めて動き出す事が分かったので、それを阻止する為に惑星連邦の特使がエンタープライズにやって来ると、その特使はクリンゴンと地球人のハーフのケーラーで、ウォーフとは以前恋人で中途半端な別れだったという話。
ここ数話がおもしろくなかった回が連続していた事もあったけれどやっぱりクリンゴンの話となるとおもしろい。
結局クリンゴンでも男女の仲は面倒臭いっていう話なんだけれど、ケーラーが非常に魅力的で口下手なウォーフを引き出していた。
ケーラーはクリンゴン人には分かってもらえない地球人の母親譲りのユーモアで楽しい人物で、かつクリンゴンの野蛮性を何とか抑えている人物で、多面的な人物として非常に立っていた。
クリンゴン人が戦闘民族なのは元々の生物学的な攻撃性を受け入れて、それが基盤になっているからなんだろうなぁと思えたり、このケーラーが後々「スタートレック:ヴォイジャー」でのベラナ・トレスに繋がって行くのかなぁと思うと更に魅力的だった。
一方のウォーフは惑星連邦育ちで地球人の中で育って来たので粗暴さを余り出さず、言いたい事も抑えてほとんど語らない性格なので、この二人がぶつかるとウォーフの考えや感情が出て来てウォーフの掘り下げがおもしろい。
蘇ったクリンゴンへの対処も多様さを抱えているケーラーは攻撃を望んで、純粋なクリンゴン人のウォーフが対話で解決するという対比もおもしろかったし。
あと、クリンゴン人の愛って激しくてエロい。

21話「限りなき戦い」は戦闘演習中にフェレンギがやって来て本当に戦闘状態になってしまう話。
この話自体はそんなものか…位だったし、DS9のフェレンギを知っていると宇宙艦隊の最新鋭艦のエンタープライズを簡単に圧倒出来る攻撃的なフェレンギが何かしっくり来なかったり、途中に出て来た戦略ゲームが何しているのか分からないとかあったけれど、そこよりもフェレンギの司令官を演じていたのがアーミン・シマーマンで見た目がクワーク過ぎで笑ってしまった。
アーミン・シマーマンのフェレンギ人ってシーズン1でも出て来て、ここまでは毎シーズンに一回は出て来ている。
あと、ブリッジの士官がUSSハサウェイに乗るので見知らぬクルーがブリッジにいたけれど、その中の一人がグレン・モーシャワーだった。
まだ若くて細いグレン・モーシャワーに目が行ってしまったけれど、グレン・モーシャワーってこの回だけしか出ていないのか。

シーズン最終話22話「悪夢の果てに」は多分TNGでも最低の回。
ウィリアム・ライカーが謎の感染症で昏睡状態となり、これまでの出来事を思い出しているだけの回で、これまでの映像を繋ぎ合わせただけの総集編。
余りにつまらなくて気付いたら途中で寝落ちしていた。
よっぽど時間が無かったのか、予算が無かったのかと思ったら、本当に前までの回で予算を使い過ぎて、でももう一話作らないといけないので予算抑制の為にこんな内容になってしまったよう。
調べてみたらアメリカではこういうのは「クリップ・ショー(Clip show)」と言うのか。
アメリカでもこの回はスタートレックシリーズの中でも最悪のエピソードと言われているみたい。

以前にTNGを見た時はまだ後のシーズンからだったみたいなのでこのシーズン2は全話初見だったけれど、ここまでだとTNGって大分微妙。
一話に変に話を詰め込み過ぎて逆にそれぞれの描きが薄くなっていたり、おもしろそうな事が余り突っ込んで描かれずにあっさり終わったりして何かいまいちな回が多かった。
シーズン1の序盤は久々のTNG、かつまだ見た事なかった初めのシーズンを見ているという部分で盛り上がりがあったのだけれどシーズン2になってもいまいち盛り上がりに欠けて、わたしの中のスタートレックブームが縮小加減。
ただ、今後ボーグも本格的に出て来るし、カーデシアも出て来るとなると今後の方が楽しみで見れるかも。
 
 
関連:宇宙大作戦 シーズン123
   新スタートレック シーズン1

アンダーワールド

2024年02月22日 木曜日

監督レン・ワイズマンケイト・ベッキンセイル主演の2003年のアメリカ映画「アンダーワールド(Underworld)」

千数百年の間、ヴァンパイア一族と狼人間のライカン一族が争い合っていた。
ヴァンパイアの処刑人セリーンはライカンを追っている中でライカン達が一人の人間マイケルを追っている事を知った。
ライカン達は人間を食べはするが特定の人間を追ったりはしない事を疑問に思い、セリーンは命令を無視してマイケルを追い始めた。
やがてライカン達がライカンの血を狙っていると分かり、セリーンはマイケルを助けようとするがマイケルはライカンに噛まれてライカンになりかけていた。

題材としては吸血鬼対狼男なのでもっとアクションが多くて激しい映画なのかと思って見たけれど、そこはそれ程でもなくて主人公のセリーンが大活躍という訳でもなく、寧ろ吸血鬼と狼男の歴史と関係性の方が話を引っ張っていて、ここが中々おもしろく見れた。

ライカンは変身したり驚異の身体能力で攻撃して来るけれどヴァンパイアは超人的な能力はほぼ発揮しないし、吸血鬼なのに人間を襲って吸血をしたりしないので主人公側のヴァンパイアが全然ヴァンパイアっぽくなくてヴァンパイア的な見せ場が無く、ヴァンパイアモノとしてはおもしろくはない。
アクションもライカンは生身で突っ込んで来るけれどヴァンパイアは銃で戦い、しかも銃撃戦は結構な至近距離から撃ちまくっているのに中々弾が当たらないという安いアクション映画である都合だけの銃撃戦になっているし、主人公のセリーンは銃を撃つと銃がブレまくっているのが見えて、だから当たらないんでしょ…で銃撃のアクションも大分いまいち。

一方話の方は、前半はマイケルを巡る争いなんだけれど結構ゆっくりと進むのであんまりおもしろくはなかったのが終盤に来てヴァンパイアとライカンは同じ一人の人間から誕生したらしいとか、ライカンの指導者ルシアンがヴァンパイアを好きになってしまい、その相手がヴァンパイアの長老の娘だった為にヴァンパイアとライカンで争いが始まったとか、それと同じ様にセリーンとライカンになってしまったマイケルが惚れ合って、それをヴァンパイアの長老が始末に来るとか、初めは見ている方にヴァンパイア側に入れ込ませながらライカンにも入れ込ませて行きながら、まあどっちもどっち的な方に持って行ったりと、ここら辺の因縁の展開が結構おもしろく見入ってしまった。

ただ、序盤はゆっくりと描いているのにセリーンとマイケルが好き合うのが全然入って来ない薄い描きとか、ルシアンは何処までヴァンパイアにやって行くつもりで、そのルシアンと手を組んだクレイヴンはライカンと組んだらどういう理由でヴァンパイア一族内で権力を握れるのかとかが結局何だか分からないままで有耶無耶にされた感じなので、もう少しそこら辺は描いて欲しかった。
あと、やたらと居場所の特定が迅速だったけれど、それはどうして?だし、マイケルがライカン達が求めている子孫の遺伝子を持っているってどうやって調べ出したの?とか、展開上さっさと進める為に結構都合のいい場面も多かった。
それに、これは予算的な部分もあるのかもしれないけれど、ヴァンパイア一族とライカン一族の戦争なはずなのに結局は狭い人間関係で回している感じも感じてしまって何だか小さい話に納まってしまった感じもあった。

映像は終始薄暗く、灰色と言うか青白いと言うかで作っていて、セリーンはあれだと動き辛いんじゃないの?と思える常にピッチピチの黒いコスチュームで全体的な雰囲気は良い感じ。
映像が暗いので言えば、この映画内で昼間の場面が無くて常に夜だったけれどこの映画の話は一晩の話って事なのか。
周りの町とかの景色もどう見てもアメリカではなくてヨーロッパっぽく、でもヴァンパイアもライカンも英語を喋っていて、出演している俳優もほとんどがイギリス人なのでイギリスなのかと言われるとイギリスっぽくもないしで、おもしろい雰囲気。

それとマイケルの同僚の医者の人、何処かで見た事あるような?と思ったら、「プリズン・ブレイク」のマイケル・スコフィールド役でお馴染みのウェントワース・ミラーだったのか。
マイケル・スコフィールドと雰囲気が全然違ったけれど、ウェントワース・ミラーが「マイケル」と呼ぶのって何かおもしろかった。

この映画の原案は黒人のやたらと声の低いライカンを演じていたケヴィン・グレヴィオーが考えたそうで、その脚本家が役者としても出演するって結構珍しいし、おもしろい。
このケヴィン・グレヴィオー、脚本家・俳優以外にもアメコミのライターもやっていて、2007年からの「New Warriors」では最後までずっとライターをしていたそう。

この映画、セリーンによるライカン狩りを見せるアクションモノかと思いきや、そこもあるけれどヴァンパイアとライカンの因縁を巡る中で実はセリーンもヴァンパイアの被害者だったというヴァンパイアもライカンも哀しい存在として描き、結構脚本で見せる映画で中々おもしろかった。

☆☆☆★★
 
 
関連:アンダーワールド: エボリューション
   アンダーワールド ビギンズ
   アンダーワールド 覚醒
   アンダーワールド ブラッド・ウォーズ